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仲間はずれは反対です



 兄と高宮さんが何か話しているのを、仲間外れだなぁと思いながら見ます。似てるといえば似てますね。そこはかとなく。
 ぼんやり眺めていると金田一くんと七瀬さんがそばにやってきました。三人とも顔が心配そうです。

「近宮先輩、」
「あの二人、似てますよね。おや。ジゼルさんも美人な方でしたし、高宮さんも兄も一般的に言えばカッコいい部類でしょう。と、いうことは、私もあの部類か。素直に喜びましょう」

  私の発言に三人は顔を見合わせました。

「二人は私が犯罪を起こすかどうか、心配ですか?」

  二人から兄達へ視線を向けます。兄達の視線がこちらに向いた為、手を振れば兄が手を振り返しました。兄は余裕ですね。高宮さんも何か余裕そうです。

「実はというと、私も母が殺されまして」
「は?」
「しかし、私が殺す前に別の人が犯人達を殺してしまいました」
「じゃあ、近宮先輩は、その人が殺してなかったら!」
「あの時、私の世界の中心は母でした。たった一人の肉親でした。彼らは私と母を追い詰め、私と母は高いところから転落。私だけ生き残りました。私が起きた時、それはもう事故として片づいていたんです。世界でたった一人の肉親。それがいない世界。どれだけ孤独かわかりますか?」

 そう自嘲します。今思うとよっぽどな悲劇のヒロイン思考です。

「……でも、数日もしないうちに兄が現れたんですけどね。その時私はこの世界に一人ではないとわかりました。兄の勧めで学校へ行き、友人も出来ました。私が犯罪者となれば、友人にも兄にも迷惑になります。私はだから踏みとどまりました。そして、それは兄も同じでしょう」
「近宮先輩……」
「まぁ、何の因果か、その兄を連れてきたのが当時偽名を使ってそこに潜伏していた高宮さんだったわけですが」

 そう言えば、三人は声をあげます。三人から兄へと視線を向けます。そしてそのまま兄の元へ行きました。

「仲間外れはんたーい」

 そう言って戯れてみます。くしゃりと兄が私の頭を撫でました。

「……と、いうことです。また貴方にそれを渡すとしましょう」

 そう話を切り上げた兄に、高宮さんはうなずきました。やはり、兄は父について何か知っているのでしょうね。私は父については忘却の彼方です。高宮さんは私を見下ろしました。

「遥」
「はい、?」

 そう首を傾げれば、彼は私の髪を手で梳きました。耳元で、またね、と言われ、頬にキスを落とされます。固まる私と兄に、彼は余裕綽々のまま金田一くんの方へいきました。兄を見上げます。兄は私を見下ろします。

「遥、帰ったら即お風呂に入ろう」

 兄の目はマジでした。これはファーストキスを高宮さんに捧げたことを言わない方がいいでしょう。
 まぁ、後に脱獄した本人がさらりとそれを告げ、兄と喧嘩するということは、その時の私は知りません。



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