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芸術作成には興味があります



 なんやかんやと、演劇部を手伝うことになり、そこからなんやかんやと野崎くんを手伝うことになりました。なんやかんやが多すぎますか? でも、金田一君が旅行へ行くのもなんやかんや何処からかチケットをもらうからですよ。違います?
 ああ、我ながら雑な説明ですね。簡単に説明すると、堀先輩にお姫様抱っこされて演劇部に連れて行かれ入部届を書かされました。堀先輩を敵に回してはいけないと思い知った瞬間でした。そして、背景を提案する際、簡単に絵をかいてみせたら堀先輩のお墨付きをもらい、また、野崎くんに偶々見られたためにそういうことになりました。

 と、いうわけで野崎家なうですが、私はテレビに映る近宮先生――母の姿に釘付けになっているわけで。もう母が亡くなってからもうすで一年たつようです。はやいものですね。

「近宮って、遥さんと同じ苗字だねー、このマジシャンさん」
「ええ、そうですね」

 母ですから、という言葉は飲み込んでテレビを眺めます。映った山神から目をそらし、原稿の背景を描く手伝いを再開しました。

「近宮玲子かー」
「先輩はさっきのマジシャンを知ってるんですか?」
「ああ、昔一回見に行ったからな。同い年ぐらいのマジシャンがいて、感激したのを覚えてる」
 そのマジシャンと近宮玲子は魔法使いかと思った。

 先輩の言葉に、ガンッと頭をぶつけました。なんだ、と首を傾げた周りに、テレビの山神が私について何か言いそうだったのでテレビを消します。顔をしかめてしまったのは仕方がありません。

「遥さん?」
「いえ? なんでもありません。ただ、あのマジシャンがあまり好きではないので」
「遥さんも好き嫌いあるんですね」
「――なんてね。冗談ですよ。彼はいいマジシャンです」

 さらりとそういえばホッとしたような顔をした三人にフッと笑います。彼女たちは知らなくてもいいことです。しかし、私は好き嫌いがない超人ではありませんが、千代さんの言葉を聞くに、私は超人と思われていそうです。まぁ、堀先輩が私のステージを見ていたとはここ数ヶ月で最大の驚きかもしれません。
 シャープペンシルをくるりと回して、原稿を見ます。堀先輩が指定してくれた背景を書き込んでいきます。

「近宮とさっきのマジシャン、何処か似てるな」

 そう呟いた野崎くんに少し目を瞬きました。とりあえず、ありがとう、とだけ告げておきます。親子だから、似ていても当たり前なのですが。



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