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あのこのSOS
それは、ある一通のメールから始まった。SOS、即ち助けを求めるメールである。
その場にいた四人、そしてそのメールを持ってやってきた千代は深刻そうな顔をしていた。
「これって、警察呼んだほうがいいのかな」
五人の携帯電話には、それぞれ同じ人物からSOSと書かれているメールが送られてきていた。これが野崎ならば、墨汁云々という話になる――前回それで騒いだのは別の話だ――のだが、今回送られてきた人物からだと、殺人事件云々に変わってしまうのだ。
「メールの返信もこないな」
「まさか、大変な事件に巻き込まれてっ!」
顔を青くしてそう騒いだ若松に、四人は否定しない。いや、できない。
「とりあえず、鹿島もこのメール送られてきてるみたいだし、鹿島も合流して近宮の家行くか?」
「あれ? 堀先輩、近宮の住んでる場所知ってるんですか?」
「佐倉や御子柴なら知ってるだろ?」
「みこりんしってる?」
「知らねーよ。そういう佐倉は?」
「知らないよ」
「……」
「鹿島は?!」
「鹿島も知らねーって」
堀の言葉に全員また黙り込む。行くにも行けないこの状況である。
「ど、どうしよう。やっぱり警察呼んだほうが……」
変わらない状況に、全員が息を吐く。どうしよう、これ、である。
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