ホームに入ってきた始発のシングルトレインの自動ドアが一斉に開く。
驚いた。
昨日あれだけ酷かった筈の1両目が、嘘のように綺麗に直されていた。



「…おはようございます、ノボリさん」


「ナマエさまおはようございます、これは昨日の内に全て直されたんですか?」


「なんとかしました、でもやっぱり私1人じゃとても無理だったんで作業員の方に手伝ってもらったんですけどね」



いつの間にか電車から降りて来ていた彼女のサンダースは彼女の隣で得意気に電気をバチバチと放電させていた。
ナマエさまは大きな欠伸を手で覆いながらそれにしてもあんな壊れ方をするバトルが見てみたいもんですよ、とけらけら笑ってみせた。



「でしたらどうです、今日お暇でしたらシングルトレインに乗車してみませんか?」


「…え、良いんですか?こんな作業員が乗ってて」


「わたくしが良いと言っているのですから、結構でございますよ」



じゃあお言葉に甘えてご一緒しようかな、とナマエさまは嬉しそうになさっていた。
シングルトレインに整備士が同乗する事位など、サブウェイマスターが許可したのだから何の問題もない。
それを言うとなんだか職権濫用をしている様に聞こえるが、別に座ってバトルを見せるぐらい大丈夫だ。



「初めて見ることになるなぁ、サブウェイマスターの実力って奴を」


「わたくしなどまだまだにございます」


「そんな事言って結構ノボリさん強そうだと思うな…」



ナマエさまとご一緒だとつい長く立ち話をしてしまう。
ちら、とホームの時計を見上げればもうすぐに電車を発車させる時刻になっていた。
ナマエさまには先に1両目に乗っているよう案内をし、自分は乗務員席へと乗り込み終着駅に残る駅員が高く笛の音を合図にドアを一斉に閉める。
ライモンシティまで電車を動かせば、乗務員を交代しすぐに1両目へと向かった。




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