支援A
>>カレン&アイーシャ



アイーシャ「やはりカレンさんに頼むしか……いえ、カレンさんはお優しい方ですしきっと快く引き受けてくださるでしょうけど……でも、」


カレン「ごきげんようアイーシャさん、こんなところでお会いするなんて奇遇ですわね」


アイーシャ「きゃっ……か、カレンさん!」


カレン「ごめんあそばせ、脅かせてしまいましたわね。何か考え込んでいらっしゃるご様子だったので気になって声をかけてしまいましたわ」


アイーシャ「い、いえわたくしの方こそ考え事に気をとられてしまって……。あの、実はカレンさんにお願い事があるんです。今よろしいですか?」


カレン「もちろんですわ。ああでもアイクに関することでしたらユランに頼んだ方が良いかとは思いますわよ」


アイーシャ「ちっ、違います! 今回はアイクは関係なくて……! いえ、関係なくもありませんが……」


カレン「うふふ、恋に悩みはつきものですわよね」


アイーシャ「ええっ?! かっ、カレンさんどうしてそれを……」


カレン「アイーシャさんを見ていれば何となく分かりますし、気付いていないのはアイクご本人とごく一部の人間だけですわよ?」


アイーシャ「わたくし、そんなに分かりやすいですか……。恥ずかしいわ……」


カレン「恥ずかしがることなんてありませんわ。むしろ、鈍感な方にはもっとグイグイ押していった方が良いに決まってます! と、身近にいる鈍感さんを見て思うんですけれど……天使というのは皆さん鈍感に出来ているのかしら……」


アイーシャ「か、カレンさん?」


カレン「あ、すみません、こちらの話ですわ。それよりもわたくしに頼みたいことというのは何でしょう?」


アイーシャ「はい……図々しいお願いで大変恐縮なのですが、わたくしにクッキーの作り方を教えていただけませんか?」



カレン「クッキーの作り方を?」


アイーシャ「ええ……わたくし、日頃からお世話になっているパーティの皆さんに何かしてあげられればと思い……お菓子をプレゼントしようかと考えていたところ、ちょうどカレンさんがクッキーを作っていらっしゃるのを見かけまして」


カレン「なるほど、手作りのクッキーを皆さんにお渡ししようと思ったわけですわね」


アイーシャ「そういうことなんです。カレンさんのクッキー、本当に美味しくて……わたくしにもあれほどのものが作れるのかは分かりませんか、どうか作り方を教えていただきたいんです。お願いします……!」


カレン「それくらいお安いご用ですわ。アイーシャさんが皆さんにとびっきり美味しいクッキーをプレゼント出来るよう、わたくし誠心誠意お力添えをさせていただきますわ!」


アイーシャ「ありがとうございます! カレンさんが教えてくださるなんて、これ以上心強いことはありません。わたくしも、少しでも美味しいクッキーを作れるよう頑張ります!」


カレン「ええ、その意気ですわ! では早速作るクッキーですけど、いろんな方にお配りくるのならやはり万人受けのものがよろしいですわよね」


アイーシャ「そう、ですね……チョコレート味や、シンプルにバタークッキーとか、でしょうか?」


カレン「ええ、クッキーにもいろんな種類がありますし、よろしければこれから図書館でクッキーのレシピを見てみませんこと? 確か、いくつかお菓子のレシピ本があったはずですわ」


アイーシャ「まぁ、そうなのですね。それは是非拝見したいです。皆さんにお作りするクッキーですもの。しっかりお選びして作りませんと……」


カレン「うふふ、そこまで力まなくても、お菓子は材料の分量と手順さえ間違わなければ大抵問題なく作れますわ。アイーシャさん……とお呼びするのも何だか他人行儀な気がしてきましたわ。これからはアイーシャとお呼びしてもよろしくて?」


カレン「もちろんです。わたくしも、カレンとお呼びしてもよろしいでしょうか?」


カレン「ええ、当然ですわ。ではアイーシャ、お菓子作りは愛情込めて作ることも大切ですわ。きっちりとレシピを忠実に守ることも必要ですけど、相手が美味しく食べてくれることを考えて作りましょうね」


アイーシャ「はいっ、カレン! そうと決まれば図書館へ……あ、あとリッカさんに厨房をお借りしたいとお願いしないとですね」


カレン「図書館へ行く前にリッカさんにお会いしましょうか。今の時間帯ならリッカさんもそれほど忙しくないはずですわ」


アイーシャ「ええ、そうしましょう。では早速参りましょうか」


カレン「そうですわね。……うふふ、アイーシャったらとても楽しそう。大人しい方だと思ってましたけど、結構積極的に動かれる方ですのね」


(カレンとアイーシャの支援レベルがAになった!)


―――――
お嬢様同士の支援会話とか面白そうだと思いまして。一番初めに思いついた会話が支援Aだったので、ABC一気に書き上げました。
アイーシャはこの後、作ったクッキーを冗談パーティの他、カレンやリッカなどお世話になった周囲の人達にも配りました。
ちなみに。このクッキー、アイクの支援会話で出てきます。

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