ぽかぽか

 僕はみんなと遊ぶのが大好き! 試合の中でもサバイバーのお兄ちゃんお姉ちゃんと遊びたいけれど、ちゃんとチェアに括らなければいけない。だからいつも我慢して、みんなを追いかけている。ただ僕は鬼ごっこのようで少し楽しいのはナイショ。館に戻ったらサバイバーのみんなを呼んでもいいって荘園の主にお手紙で聞いたから、僕はいつもみんなを誘っているんだ。でも、一緒に遊んでくれる人は少ないから寂しいの。
 今日のマップは一面の雪の世界。僕はあまり雪で遊んだことがないから、遊びたくって仕方がない!最後の一人くらい遊んでもいいよね? そう思って声をかけたんだけど、なぜか逃げられて、結構鬼ごっこになっちゃったんだ。僕は楽しかったから良かったけど、サバイバーのお兄ちゃんも楽しかったのかな?
 さあ、館に戻ろう! 今日は誰が遊んでくれるんだろう。

*

「ロビーくん、お帰りなさい」
「わっ! 来てくれたんだねナマエお姉ちゃん!」

 部屋に戻ると、ドアの前でナマエお姉ちゃんが待っていてくれた。ナマエお姉ちゃんは、前に試合の時最後の一人になった時に一緒に遊んでくれた優しいお姉ちゃん!ハッチから帰る前に、楽しかったよってぎゅっと抱きしめてくれたのがうれしかったなあ。

「勿論! ロビーくんから素敵な招待状を貰ったからね」
「うれしいな! ……他のお友だちも一緒?」
「……えっと、みんな疲れているみたいで部屋で休んでいるの」
「そっかあ、それじゃあ仕方ないね」

 いっつもお姉ちゃんと二人っきりだ。僕は二人っきりでも楽しいから大丈夫だけど! 部屋に入って僕のベッドへ案内する。ふかふかってわけじゃないけど、とっても安心できる場所。ベッドに座ると僕ら二人の重さで少しだけ沈んだ。そのたびに、顔を見合わせておどろいた! ってするのが僕らの決まりごとさ。

「今日は何するの?」
「んーとね、お姉ちゃんにこの本読んでほしいんだ!」
「いいよ、……ロビーくんどうしてこんなに冷たいの!?」
「僕の手? いつも冷たいよ」

 変なお姉ちゃん! 僕が渡そうとした本を持とうってした瞬間に、僕の手に当たっちゃったみたい。でも僕はいきていないから、冷たいのは当たり前なのに。どうして泣きそうな顔をするんだろう? お姉ちゃんまで泣き虫になっちゃうよ。うんうんと悩んでいたら、ナマエお姉ちゃんはぽんぽんって頭をなでてくれた。もう大丈夫?

「そんな事言わないでロビーくん。今日は雪のマップだった……とか?」
「うん、当たり! どうして分かったの?」
「……だっていつもよりロビーくんの手冷えてるから」
「そうかなあ、でもお姉ちゃんが言うならそうなんだね」
「うん、うん……そうだよ。だからさ、一緒に暖まろうよ」

 そう言うとナマエお姉ちゃんは、僕のベッド上にぽいってしてあった毛布を広げてにっこり笑った。

「わあ! それって毛布に一緒に包まるってこと? うれしいなあ」

 誰かと一緒に毛布で包まるなんて、すごく久しぶりな気がする。あまりここに来る前のことは覚えていないけれど、昔もこうやって一緒に温まったのかなあ。僕は思わずナマエお姉ちゃんにくっついてしまった。びっくりした? って聞こうとしたけど、何も言わずに抱きよせてくれた。えへへ、ふしぎな気分。

「ふしぎ! カラダだけじゃなくて、ここもぽかぽかしてきたよ」
「ロビーくん」
「なあに」
「冬は寒いから、これからも一緒に毛布で暖まりたいな」

 お姉ちゃんも僕と同じ気持ちだったなんて! 他のお友だちが来てくれなくて少し寂しいなって思っていたけれど、お姉ちゃんをひとりじめ出来たからいいや。僕の返事を待ってくれているお姉ちゃんに、とびっきり弾んだ声で返事をした。

「うん! いいよ、お姉ちゃん!」

 僕、なんだかしあわせだなあ。ずっとずっとナマエお姉ちゃんと一緒にいれたらいいのに!