ギャップ萌え?

「ベインさん大好き!」

ナマエはそう告げると、ベインの邪魔にならない程度の距離に詰めた。そんな大胆な彼女にベインは溜息を一つし口を開く。

「俺はハンターだ。そんな事を言われてもな…」
「そんなの関係ありません!」

ベインは軽くあしらったつもりであったが、ナマエは一歩も引かない様子だ。彼女の打たれ強さにある種の尊敬と、呆れをベインは抱く。軽く頭を掻きつつベインは再び口を開いた。

「はあ…怖いもの知らずというか何というか……。あんたは一体俺にどうしてほしいんた?」

そうベインが聞くと、ナマエのそれまでの煩さがピタッと止まる。不思議に思って彼女を見ると、顔を真っ赤にして此方を見ていた。ナマエの普段と異なる様子に、ベインは少しうろたえる。
どうすべきかと考えていると、目の前のナマエがチラチラと此方を窺っているのに気付いた。しばらく見ているとナマエは意を決したかのようにベインに視線を合わせる。

「一緒に…私と一緒にお茶してくださいっ!」

ベインは一瞬固まった。今まで見た事のないナマエの様子に、そしてあまりに可愛いお願いに謎の胸の高まりを感じてしまった。自身の動揺を隠すように、ベインはナマエの頭をわしゃわしゃと撫でた。そして勿体ぶった様子で、彼女からのお誘いに返事をするのだ。

「それくらいなら、まあ…付き合ってやるさ」