19.真綿に包んだ権謀術数

 あの日、あのとき、あの場所で、不本意にも助けられてしまった推定怪異野郎について。あわよくば計画に組み込みたいとして、あの地獄の様な邂逅以降、死に物狂いで探り出した。
 口先だけで懐柔できればそれでよし。そうでなければ相応の行動をもって思考を狭め、手に入れる──なんて思惑の元、単車と喧嘩の特徴、ヘルメットを外していたときの印象から探れば、それなりに情報は出てくるものらしい。やはり奴は有名人だった。

 名を左衛門三郎、人呼んで"堕天使"。六本木に拠点に置く、上手く使えば便利であると有名な情報屋だった。
 気まぐれ故に、完全に味方に付けることは簡単ではない。ただ、取り引き相手として認められるか、一度"堕天使"の庇護対象に入ることさえできれば、基本は便利に使うことができる親切にしてもらえる、と。

 "堕天使"自身は他人からそう呼ばれることを好んでいないらしく、よく知りもしない関係性のうちにその名で呼べば、即座に『捥がれたはずの羽を生やして』蹴りかかってくる。絶好調なときは、あの日に見たものとは比較もできないような喧嘩をする。ソレは、どうして今までに一度も少年院に入っていないのかが不思議なくらいの喧嘩であるらしい。
 一方で、普通にしていれば付き合いやすい雰囲気があるとも言われていた。話も通じる方であると。

 また、現在の六本木をシメている灰谷兄弟が少年院に入っているときには、小学生の身でありながらも六本木の絶対的な王として君臨していたこともあるという。
 しかし灰谷兄弟の出所以降は、その地位を何の躊躇もなく彼らに譲り、現状では灰谷兄弟のどちらもが一番気に入っている舎弟頭である──と、ここまでがオレが得た例の怪異の情報だった。

 数日の間見ていた限り、灰谷兄弟に一際気に入られていることは間違いないのだろう。何せどこからどう見ても、灰谷兄弟は左衛門を他の舎弟よりも自由に発言させているのだ。
 当時を知らない以上真偽は不明でも、噂によれば、少年院に入る前の灰谷兄弟に似た格好をさせているらしい。コレで気に入っていないという方が違和感がある。

 左衛門自身も舎弟で間違っていないのだろう。灰谷兄弟が相手であれば、パシリも荷物持ちも当然のことであるかのようにこなしている姿は何度も見たのだから。あの怪異が人の下の立場に甘んじている状況は理解できなかったが、事実がそうである以上認める他ない。

 それから──灰谷兄弟が相手でなくとも、誰かに声を掛けられればどんな奴であろうと丁寧に対応していた。明らかな敵意がある者には丁寧な敵意暴力で返し、どう見ても敵意がない者には気まぐれに雑談にも応じる。
 また、六本木で迷ったらしい女子グループには、道案内ついでに目当ての店までナンパ避けらしきものをしていたときもあった。店に着いてからはそのまま別れていたから、本当に道案内しかしないつもりだったのだろう。間違ってもワンチャンなどを狙っていた様子には見えなかった。そもそもの話、そんなものを狙うほど女に困る様な容姿に見えないが、それはそれ、これはこれだ。

 あの日には『不良でもない子と女の子相手にしかイキれない』不良の頭の心配もしていたからには──左衛門の中でのその属性は粋がる対象ではないのだと考えられる。情報通りの言葉を使うのであれば、道案内をした女は『堕天使の庇護対象』であるわけだ。

 あとは基本、灰谷兄弟以外の不良が相手でも、初手で堕天使と呼ばなければ親切にも見える。見えるが──まァ、本当にそう見えているだけな気もする。何せ相手は怪異野郎、コソコソ尾け回したところで、頭の中なんて完全には分かったものではない。

 そうして、何とか接触を計ろうと思い立って三日目の今日。普段から犬のように後ろを着いて歩いているらしい灰谷兄弟も居ない場で、一人でフラフラと六本木を歩いている姿を見つけた。
 慎重に尾けていれば、次第に繁華街から外れたところに入り込んで。誘い込まれていることは承知した上で声を掛けようとしたら──先を越されてしまった。

「ヒナちゃん、元気ですか?」

 その後は口を挟む間もなく──というよりも、挟んだが一切の聞く耳を持たなかった。そのまま、本人曰く秘密基地であるらしいボロアパートに招かれ、弱くクーラーの効いた部屋でアイスティーとゴーフルを振る舞われている。
 怪異手ずから淹れていた紅茶のおすすめはストレートらしく──いや、どうしてこうなった。

「高い味するでしょう?」
「あ、ああ……」
「やっぱりそうですよね! いやー、灰谷の兄貴もこれだけは全然分かってくれなくて!!」

 オレ一人をソファに座らせ、ローテーブルを挟んだ向かいの床に座り込んで。軽くテーブルを叩きながらも上機嫌に笑うその態度からは、警戒心が全くと言っていいほどに見受けられない。
 それはオレから分かりやすく喧嘩を売っていないからなのか、はたまた、何かあってもオレ程度どうとでもなるという自信の証左なのだろうか。──正直、怪異相手に色々考えることも馬鹿らしくなってくる。

 「茶請けからですみません」と差し出された高い味のする個包装のゴーフルは、何の細工もできないことを確認してから手を付けた。「上等なティーポットとかないんですよね」と肩を竦めつつも急須から淹れられたアイスティーは流石に一瞬躊躇したが、怪異からの信頼を得るためだとして口を付けた。結論から言えば──どちらも普通に美味いのだ。

「カフェでも開くつもりか……?」
「はは、別にそういうわけではありませんよ」

 口ではそう言ってはいるが、薄く黄色がかったサングラスの奥でゆるりと目を細めたのも見えた。建前だったとしても、褒められたことが素直に嬉しいのだろうか。
 ──いや、今のは建前ではなく本心からの感想であるのだが。普通は建前を疑うところだろう、という話だ。これが気まぐれな堕天使の機嫌の良いときか、なんて。考えたところでどうなるわけでもない。

 無闇に舐められないためにと口調は崩さず、特に謙っているわけでもない。琴線に触れる様なことをした記憶もない以上、初手から友好的なことには裏があるのではないかと疑ったが──まあ、裏があることなんてお互い様なのだ。
 今の気の抜けた雰囲気はおそらく、舎兄にも分かってもらえないらしい感想に共感したところも大きいのだろう。この調子であれば駒にすることもそう難しくはないのかもしれない。

「それで? 稀咲は何の用があって会いに来てくれたんですか?」
「ヒュッ……ン゙フ、げほ……!」

 ──とか。元々考えていた方法を全ては使わず、丁度いい関係を築けると思っていたのに。何だ今の切り替えは。まるで今からオレがあの日の不良達の立場になるかの如く一気に変わった空気に、一瞬持って行かれてしまった。

「……エ、大丈夫ですか? 変なところ入りました?」
「だい、ゴホッ、大丈夫だ……」

 少しばかり驚いたように目を見開き、わざわざテーブルを回ってこちら側に寄り、あまつさえ背中を擦って。「全然説得力ないですよ」と苦笑するコイツは、なんというか、やはり噂通りの人間なのだろう。
 やはり堕天使怪異の名が相応しい。当然比喩だが、コレがただの人間であってたまるかと思うことだって正直な気持ちだった。

「も……もう平気だ。世話を掛けた」
「いいえ、この程度お気になさらず」
「それで用件だったか?」
「もう少し落ち着いてからでも大丈夫ですよ」
「いや、本当にもう平気だ」
「そうですか」

 テーブルを挟んだ向かいの床に座り直し、大人しく聞く体勢になった怪異相手に口を開く。慎重に、ボロを出さないように。間違っても裏を読まれないように。気持ちばかりのおべっかを混ぜて。

「あの日、助けてくれたアンタに憧れた。オレに友人・・として不良を教えてくれ」
「……は? 友人?」
「ああ、オレはアンタとダチになりたい」
「ダチになりたい」
「……大丈夫か?」

 途端にオウム返ししかしなくなった様子には内心で頭を抱えた。怪異が人間の言語を学習する過程であると言われればまだ納得もできる。が、やはりそんなモノはただの比喩でしかないのだ。左衛門自体は人間だと理解しているからには、想定していた斜め上を行く事態にどうすれば良いのかが分からなくなって。
 とりあえず──氷で熱も逃げたアイスティーを飲むことにした。現実逃避くらいさせてくれ。こんなモノを想定しておけという方が無理がある。

「すみません、再起動しました」
「あ、ああ……」
「何でしたっけ、友人? いや……本命は『不良を教えてくれ』の方ですかね」
「……」
「大丈夫ですよ。立場が何であれ情報屋ですからね。出会い頭に礼を欠かなかっただけで印象は良いので……あーっと……」

 少し考えるように言葉を切り「できることであれば引き受けましょう」と言った暫定友人は、しかし、既に気の抜けた雰囲気は纏って居なかった。『印象は良い』と言った割のコレだ。
 印象以外の何が気に障った? やはり敬語でも使っておくべきだったのか? それだけではなく──どうも今の短い言葉の中で、利用してやろうという魂胆まで見透かされている様で、心底気味が悪かった。

「こちらから少し要求と質問をさせていただいても……おっと、そんなに震えなくても今更蹴り飛ばしはしませんよ」
「気にするな。続けろ」
「そうですか。ならまず、友人であるなら『アンタ』はやめてください」
「……左衛門」
「上出来です。次に目的を。不良を知って、稀咲はどうなりたいんですか?」
「どう……?」

 怪異──左衛門は、あの日と同じ黒い革の手袋を着けたままで、人差し指をピンと立てる。「少年院に入って箔をつけたい、は流石にないと思いますけど」なんて、当然だろうと言いたくなるところをグッと堪えた。

「既にチャート式を解いている様な真面目で賢い中学一年生が、その対局に居そうな不良のために、わざわざ、渋谷から六本木まで通ったンです」
「……何が言いたい」
「ただただ憧れた。だから友人になりたい……少なくとも、ソレだけなわけがないでしょう」
「……」
「黙秘するなら乗りませんけど」
「……不良の世界で、成り上がるために力を借りたい」
「それで?」
「……日本一の、不良になりたい」
「…………まァ、ひとまずはそれで良いです」

 冷たい言葉とは裏腹に、何処かほっとした様に見えた左衛門を見て──少し誤魔化したとはいえ──基本は正直に答えて正解だったと、心の底から安堵した。
 おだてるための嘘も見抜かれ、あの日に一度見ただけの参考書を覚えていて、尚且つその難易度までもを当たり前の様に理解できる頭があるのだ。コレで何の目的もないと言ったときにはどうなっていたかも分からない。

 カラカラに渇いた口の中を誤魔化すように、汗をかいたアイスティーを口に含む。甘さのないストレートティーが心地良く渇きを潤して──そう考えた刹那、肝が冷えた。
 最初にストレートを勧められたのは茶葉がどうこうという話だとばかり思っていたが、まさか、オレがこうなることを見越していたのだろうか。自分が他者に与える影響を正しく理解しているのか、それともただ単に気遣いの鬼なのか。どちらにしても気色が悪いことに変わりはない。

「──さき、稀咲」
「ッ!? あ……何だ」
「や、どこかの大きなチームにでも入るのかな、と思いまして。勢いがあるところといえば、渋谷の東京卍會ですか? それとも、一度違う場所で成り上がって渋谷にカチコミでも?」
「……よく分かったな」
「そりゃあ、喧嘩もしたことがなさそうな真面目君が『成り上がる』手段といえば、チームの参謀としての立場が安牌ですからね。どの道、あそこをどうにかしないと日本一にはなれませんので」
「よく……分かったな……」
「まァ……喧嘩なんてこの数日で慣れるモノでもないですし。かといって、同業になろうって雰囲気でもなかったンで」

 一を聞いて十、どころか百を読むとは。やはり中々に頭の回転が早いらしい。コレは不味い人間に声を掛けてしまったかと後悔する反面、上手く味方に引き込むことができれば、この上なく便利であるのだろうということだって容易に想像できて。なるほど、便利な・・・情報屋の名前は伊達ではない。
 内心でほくそ笑みつつも真顔で黙り込んだオレを見て、不思議そうに首を傾げる左衛門とまた少し話をして。ひとまずは友人・・として連絡先を交換し、その場は別れたのだ。



 それから数ヶ月。計画を明かし、拠点を別に置き、必ずしも行動を共にしない友人として使い倒した。

 途中で「稀咲だけですよ」と言った左衛門から、あの部屋の合鍵を渡されたときは流石にゾッとしたが──まあ、結局は押し付けられるままに受け取ってしまったわけだ。珍しくも嬉しそうに「大切な友人なので」と言われてしまえば受け取る他ないだろう。
 聞けば、オレ以外は誰にも合鍵は渡していないらしい。それどころか、秘密基地があるということすら誰にも言っていないと。小さく「灰谷の兄貴をこんな狭い部屋に招くわけには……」とは言っていたが、ソレは聞き流すことにした。オレなら良いとはどういうことだ、なんてことは、わざわざ聞いたところで何の意味もないのだ。鍵まで付けている秘密基地を共有していいと思えるほどに気も許されている証左だと思えば、多少強引だった様相にも頷けるというもので。

 ──と、まあ。正直に言おう。友人の立場から見る左衛門は、堕天使を探り始めた当初に想像していた以上に便利なことこの上なかった。
 元より、喧嘩と情報収集能力を含めた各スペックは冗談みたいにイカれているのだ。それが従順であれば便利でないはずがない。

 少しのダミーを混ぜた必要な情報は、情報屋として報告させた。
 邪魔なチームは、オレとの繋がりを悟らせないことを徹底させた上で、堕天使としての喧嘩のやり方を以て潰させた。
 オレか左衛門が使えそうだと判断した人間はオレに通させ、手ずから引き抜くそのやり方だって何の滞りもなく進んだ。

 最後に関しては、当初は分け前として左衛門にもやらせようとしたこともある。それでも、あっけらかんと「稀咲が直接使える駒にした方が良いでしょう」と言われたからには──左衛門自身の駒を増やすよりも、友人オレの目的を優先する気であるらしく。

 友人であればここまで親身になるのかと驚いた一方、コレがもし敵であればと想像して背筋が凍ったことも一度や二度ではない。
 あのよく回る頭と、本当にオレの存在を微塵も悟らせることなく、単身無傷でチームを丸ごと潰せる喧嘩の腕が厄介極まりないことは言わずもがな。やたらと距離の近い舎兄を筆頭に、何かがあれば二つ返事で左衛門の味方となるほどに誑し込まれている人間だって少なくないのだ。

 これでもしも万が一、左衛門と敵対してしまうことがあったら。これは──最近は薄れつつある可能性だとはいえ──元より懸念していたことだった。
 確かに、既に中枢まで入り込んだ愛美愛主への勧誘を断り続けられていること以外、従順そのものではある。
 それでも、何かの弾みで逆鱗に触れてしまったら。何かの弾みで目的が違ってしまったら。

 当然そうならない様に気を張りつつ立ち回ってはいるが、観察している限り、アイツは気まぐれで造反しかねないのだ。常に何かを考えて理屈で動くように見えて、その実、その時々の感情で動くこともままある。オレの計画に乗らない方が楽しそうだと思われてしまえば一巻の終わりに違いなかった。
 そうでなくとも、オレの計画に乗ることでアイツ自身に不利益が被ると思われてしまえば即座に切り捨てられるだろう。そう思える程には、要所で他人への興味のなさが見受けられる。

 だから少なくとも、早い段階で動き辛くなる役職でも与えて、チームに縛り付けておくべきなのだ。そのためには、珍しくも左衛門本人も心酔している舎兄と切り離すべきだった。

 ただ──そうできるだけのカードはまだ、手元にない。左衛門が舎兄の元を離れてまで此方に付こうと思える程の魅力だって、左衛門自身の弱みになり得ることだって、何も。

『──で、そのときの竜胆の兄貴、竜胆の兄貴よりもガタイのいい相手に綺麗な関節技キメてたンですけど、遠目で見てたこっち見て何て言ったと思います? 口パクでお揃いじゃん、ですよ!? あ、コレは多分サングラスの形なんですけど。しかも関節技は掛けたままで、ちょっと笑って言ってからサクッと骨折ってて……もうかっけえしか言えなくないですか!? 日替わりで女侍らせてるのも納得できる傾国というか』
「……ああ」
『カリスマってすげえな……みたいな……!』
「………………そうだな」

 何せ、左衛門の舎兄語りは怒濤と言って然るべきモノなのだ。この心酔具合ではそう簡単に切り離せるモノではない。いや、というか──何なんだこの時間は。

 一応、中立を謳う情報屋としては対価を貰わないと他に示しがつかないと言われたことにも納得はした。そんな中で「正直稀咲相手ですし、対価も明確にコレって決めてるわけじゃないンで。こっちで適当に決めますね」なんて言って提示された条件がコレ・・なのだが。
 つまりは「話を聞いてほしい」なんて条件だ。話を聞くだけであれば、その中から左衛門個人の情報もポロッと零してくれると思って安易な気持ちで了承した。パシられることもなく、喧嘩を吹っかけられることもなく、財布だか実は吸っているらしい煙草だかをタカられるわけでもなかったから。──まあ、蓋を開けてみれば鬱陶しいことこの上なかったが。

 よくもまあそんなに喋ることがあるなとも思うほどに止まらない舎兄語りに適当な相槌を打ちつつ、思わず遠い目をしてしまったことも仕方がないだろう。何せクソ程どうでもいい上に、一度語り始めてしまえば馬鹿の長さなのだ。今日だってもう十五分はこの調子だった。
 とはいえ──今日は電話越しで助かったとも言える。顔を突き合わせているときにこれをされると一時間は軽く止まらなくなるのだから。

 普通に話しているときからは想像もつかないほどに散漫な語りの中からは、具体的に灰谷兄弟のどんな要素を左衛門が気に入っているのかすらも明確には分からない。それどころか──最近では元々の目的だった左衛門個人のことよりも、どうも灰谷兄弟に詳しくなってきた気がする。仕草の癖とか、笑い方とか、実は優しいところがあるのだとか。
 灰谷兄弟には大した興味もない上に、本気でどうでもいい情報しか喋らないために、間違いなく『気がする』だけであるが。どうせ携帯越しでは表情は分からないのだ。顔くらい好きにさせてくれ。

『聞いてます?』
「…………聞いてる」
『じゃあ今の聞いてどう思いました?』
「数少ない人間らしさをそんなところに振るんじゃねえ」
『なるほど、竜胆の兄貴ってやっぱサイコーにかっこいいですよね! 当然蘭の兄貴もですけど!』
「会話をしてくれ……頼むから……」

 決めた。左衛門と灰谷兄弟にはさっさと仲違いしてもらおう。手始めに六本木に捨て駒でも送り付けて──ついでにそろそろ、灰谷兄弟以外では突出して左衛門自身と近しい男を引き込むとするか。


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