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(※受け主)






「また来てんのかクソモブ」
「………わりぃかよ」

いつもと変わらない表情と罵声に、こちらもつい同じ態度を返してしまう。

「瀬呂に会いに来てんだよ。爆豪に関係ねぇだろ」
「目障りだっつってんのがわかんねーのかよ」
「後から来て言いがかりつけんな」
「ドア塞いで邪魔してンのテメェだろが」
「塞いでねぇし言われれば普通に退くし。第一声が罵倒ってどうなの」
「ハアァ?」

隣で瀬呂が呆れている。
俺だって本当はこんなふうに話したくない。けど、言われっぱなしも癪なんだ。 

「そんなんで雇ってくれる事務所あるのかよ」

凄んでくる爆豪に負けじと言葉を重ねると、爆豪は無言のままさらに険しい顔を向けてきた。その表情にしまった言い過ぎたと後悔しつつも引っ込みがつかず、そのまま睨み返した。
数秒程睨み合った後、爆豪が盛大な舌打ちを落とし顔を逸らした。そのまま爆豪が俺の目の前スレスレで90度反転し、教室の中へ去って行った。

爆豪の背中を睨み続けていると、「ほんと飽きねぇよな」と隣から投げかけられた。その呆れたような声色が不満で、今度は瀬呂を睨み上げた。

「俺は絶対悪くない」
「ハイハイ、わかったわかった」
「瀬呂!」
「毎回聞かされる俺の身にもなれよ。面白い通り越してもう見飽きたわ」
「俺だってしたくてしてねぇよ!」

そう言い返すも瀬呂は呆れ半分、面白半分といった具合で肩を竦めるだけだった。


同中の瀬呂は中3の時に同じクラスになって、お互いに雄英を受けるとわかった頃から話すようになった。そのうち一緒に受験勉強をするようになり、そして2人共無事合格できた。
志望学科は違ったけど雄英合格という同じ目標に向かって一緒に頑張って芽生えた友情は雄英に入ってからも続いていて、寮制になるまでは時々一緒に登校したし、今でもこうして校内で顔を合わせている。


そんな瀬呂の揶揄うような態度が面白くなくて顔を背ける。
視線の先では爆豪がクラスメイト──確か切島だっけ?、と話していた。罵声も聞こえるけど、俺と話していた時よりだいぶ角がない気がする。

「みょうじも苦労すんなあ」

今度は気遣わしげな声色が聞こえた。視線を瀬呂に戻すと本当に心配してくれている表情を浮かべていて、その様子に胸の中の不満は一気になりを潜めたけど、代わりに今度は溜息が出てしまった。
胸がざわざわ落ち着かないし、瀬呂の視線が居心地悪い。
こんな姿を爆豪に見られたくなくて前扉の裏に隠れた。アイツがこっちを見るなんてこと絶対ないんだけど。

「どうしたらいいと思う?」
「喧嘩の内容は小学生だけど。まあ、これはこれで仲良しなんじゃね?」
「…嘘だろ」
「うん、嘘」
「おい」

瀬呂に会いにA組に行くうち、いつの日からか爆豪にウザ絡みされだした。
爆豪の粗暴さは経営科まで届いていて、その噂通りの失礼過ぎる態度に当然苛立ちしか感じなかった。同じ土俵に立っちゃダメだと最初の数回はなんとかスルーしたけど内心腹が立って仕方なかったし、元々売られた喧嘩は買うタイプの俺に我慢なんて到底無理だった。そうしていつしか顔を合わせると睨み合い、言い合うようになった。

そんなことを続けるうちに、ふと爆豪の整った容姿に気付いた。至近距離で見る爆豪の顔に凄んでもイケメンはイケメンなのかなんて思ってしまったが最後、それからはそっちの思考にズルズルと呑まれてしまった。
睨み合うたび爆豪の顔が近いから、本当は直視できないし心臓はいつも暴れていた。でも犬猿の仲になってしまっては今さら態度を軟化させることもできず、いがみ合う関係のまま今日に至っている。

「言い返すのやめてみたら?」
「それはいっつも思うけどさあ。癖というか条件反射というか…」
「負けず嫌いな性格が見事に裏目に出てるな」
「自覚してる」

毎回目の前で罵倒し合っていたからか、瀬呂にはすぐ気付かれた。
「あんな勢いでケンカしておいてそんな顔すんなよ。俺が困るわ」と指摘された時は焦った。このまま消えて無くなりたいと思った。

ゴン、と扉に頭を預ける。自己嫌悪と恥ずかしさを誤魔化すためにわざと溜息を吐いた。

「ま、しゃーねーわな。そうなっちまったんだから」
「男ってだけでもあれなのに…」
「はは、相手がな」
「恋愛対象、女子だったはずなんだけどなあ」

俺はわりとハッキリ物事は言うほうだと思う。間違ってると思えば性別も歳も関係なく反論する。オブラートに包んでとか言い方を変えるとかそういうことは一切しない。そういうことを考える時間と労力が無駄、もったいない。主旨が伝われば良い。
だから先生や先輩に生意気だと叱られたことは何回もあるし、女子を泣かせてしまった挙句嫌われることもしばしばだ。そしてそんなことをいちいち気にしたりしない。嫌いなら離れてどうぞのスタンスだ。

だからそんな自分が人間関係で悩むのはかなり稀だし、そして許せなかった。ウジウジしている自分が女々しくて嫌だった。それでも悩む気持ちを消すことなんてできるはずもなくて、こんなふうに瀬呂に相手してもらうばかりだった。
瀬呂も何の進展もない同じ話を聞かされて面白くないだろうに、毎回ちゃんと相手してくれるからどうしても甘えてしまう。しかもそこそこ爆豪と話すほうらしく、時々爆豪に声をかけては話すきっかけを作ってくれる。毎回罵り合って終わるんだけど。ごめん瀬呂。
いつか瀬呂に好きな奴が出来たら絶対協力しようと思う。

3度目の溜息を零す俺に瀬呂は笑いながら背中を軽く叩いた。


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呼び込みの大声や盛り上がっているような歓声、何かの効果音や足音。いろんな音があちこちから聞こえてくる。
さすが高校の文化祭、雄英の広い敷地には人がごった返していた。生徒と教職員関係者だけの参加だったら大人しめなのかな、なんて思ってたけど全くの真逆、大盛り上がりだ。

人混みを避けながら瀬呂と歩く。

「いやー、惜しかったなあ。食堂1ヶ月無料」
「……瀬呂、お前やっぱ」
「あ、間違えた。惜しかったな5位」
「白々しいんだよ!!」

1時間半ほど前、瀬呂が俺のクラスの出店に遊びに来たと思うや「店番終わりだろ?」と強引に連れ出された。どこに行くのかと尋ねても答えずズンズン進む瀬呂に連れて来られた先にあったのはグラウンドの特設ステージだった。
『雄英のど自慢大会』と書かれたパネルを眺めていると学祭実行委員と何か話していた瀬呂に再び腕を引かれ、「出場者の方はこちらでお待ちください」と手を振る実行委員の元に押しやられたのだった。

瀬呂が勝手に俺をエントリーしていたのだ。
沢山の人の前、しかもステージ上で歌うなんてそんな恥ずかしいこと絶対やらねぇと瀬呂に怒鳴ったけど、上位3名の副賞(食堂1ヶ月無料券)の誘惑に俺の胃袋は鷲掴みにされてしまった。まんまと瀬呂の思惑に乗せられ、俺は思いっきり歌ってきたところだった。

そして5位、このザマである。

「みょうじなら3位余裕だと思ったんだけどな」
「恥晒しただけじゃん……」

勿論副賞は貰えず、しかも「自分は歌が上手いと思っている雄英の生徒の中で5位」という、自慢にもならない、しても相手を困らせてしまう微妙な結果を頂戴してしまった。

「ああいうデカい声出してウワーって響くの歌えば点数出たんじゃね?」
「ジャンル違い。声量勝負で軽音のボーカルに勝てるわけねぇだろ」
「みょうじの高めの声、色気あって良いのになー」
「野郎に言われても全然嬉しくねぇ」

瀬呂は十中八九、『※なお、お連れ様1名まで半額になります』の但し書きが目的だったんだろう。お前も胃袋掴まれてんじゃねぇよ。
『5位入賞』と書かれたロゼットが瀬呂の左胸で揺れている。いかにも女子手作りの華やかな見た目が嫌で、でも手の込んだ作りに捨てるのも気が引けて、ステージから降りてすぐ瀬呂の胸元に押し付けてやった。

「よーっす」

突然、瀬呂が遠くへ向かって声をかけた。
その視線の先を辿る。タイミング同じくこちらを向いた顔に思わず眉間に皺が寄った。

「…もう俺帰っていい?」
「そう言うなよ」

瀬呂の袖口を引っ張り耳元で伝えるも、瀬呂はへらりと笑っただけだった。
爆豪に真っ直ぐ歩み寄っていく背中に小さく息を吐き、のそのそと後を追う。

「あれ、1人?切島は?」
「連れて来るわけねぇだろ」
「この後合流しようと思ってたんだけどなー」

2人の会話を流し聞きしながら騒がしい周囲を見回す。
瀬呂もクラスの奴と約束あるみたいだし、俺も誰かに連絡を取るかとズボンからスマホを取り出した時だった。

「じゃ。あとはおふたりさんでよろしく」
「……は!?」

到底流せない言葉に咄嗟に顔を戻すと、ニヤニヤ笑う瀬呂がこちらを見下ろしていた。
爆豪は仏頂面で黙ったままだ。

「なんで!?」
「俺はこの後クラスの奴らと回るから」
「爆豪も一緒に連れてけよ!」
「爆豪はみょうじに用事あんだって〜」
「俺はねぇ!!!」

協力しているつもりなのかもしれないけど、頼んでないタイミングでされたって困るだけだ。
笑顔のまま応答のない瀬呂に無言で訴えかける。
しかし瀬呂の笑顔は変わらずそれ以上の言葉もなく、俺から爆豪に顔を戻してしまった。

爆豪の肩を叩いた瀬呂が「じゃーな。なんか奢ってくれんの期待してる」と笑った。
「するかボケ」と爆豪が横目に睨んだけど、瀬呂は特にコメントもなく歩いて行く。
去って行く背中にもう一度大声を浴びせたけど手を挙げただけで、そのまま雑踏の中に消えてしまった。




どうしよう。爆豪と2人になってしまった。しかも初めて。なんで。どうしよう。

無駄に意識してしまう。
でも何を話せるわけもない。緊張がやばい。心臓がばくばくしてる。
爆豪も黙ったままこっちを見ているようで、視界の端に感じる視線の強さに顔を向けられない。
早くこの場から離れなきゃ。そうだ、とりあえずクラスに戻ろう。

すると突然、爆豪が吹き出した。
吃驚して顔を向けると、腹に左手を当てて、口許を右手で覆って笑っていた。
爆豪が笑うのなんて見たことない。顔を背けて眉尻を下げてくしゃっと笑う姿に目が離せないでいると、こもった声で「自意識過剰ランキング5位」と聞こえてきた。

言葉を理解した途端、顔がみるみる熱くなっていく。

「おっまえ、見てたのかよ!?」
「自己申告してトップ取れねぇとかクソダッセェ」
「あれは瀬呂が勝手に……!」
「ノリノリだったじゃねぇか」
「やるからには!ちゃんとやんだよ!」
「で、それが5位だったんかっつー話だわ」
「〜〜〜〜ッ!!」

少し治まりつつもまだ笑う爆豪に羞恥とか悔しさとか、色んなものが渦巻いてくる。

これくらいなんてことない。
先輩に手酷くやられた時とか先生とのイザコザとか、それに比べたら大したことない。ただの日常の会話レベル。
爆豪が揶揄ってくるのなんていつもじゃないか。
適当に切り返すか、流すか。それくらいのもんだ。その程度のはず。

──なのに。

鼓膜の裏で嫌な音が鳴った。

「マジで気分悪ぃ」
「あ?」
「もう話しかけんな」

ついに言ってしまった。
好きなのに、好きだからか、爆豪の態度を我慢しきれなくなった。話せなくなったら嫌だけど、顔を合わせるたびに超絶不機嫌な顔で罵られたり嘲笑われるのはもっと耐えられない。負けずに言い返してるったってそれはあくまで表向きで、内心わりと傷ついてきたしもう限界だ。

「いきなり何拗ねとんだ」
「怒ってんだよ。会うたび会うたび馬鹿しやがって」
「テメェのことは棚上げかよ」

それは爆豪が吹っかけてくるから、と反論しようと口を開いたまま言葉を止める。黙った俺に爆豪の眉間の皺はさらに深くなって不機嫌度合いが高まった。
その様子にマジでムカついたし、それ以上に泣きそうになった。

「……そうだよ、棚上げしてる。で?それが?」
「は?」
「俺が、嫌なんだ。今は爆豪のことなんて話してねぇ。話すり替えんな」

だってそうだろう。爆豪は爆豪だから、苛つきこそすれきっとそれ以外の感情を俺に持っているわけがない。傷ついた、とかきっと一番あり得ない。

目が熱くなってくる。零れないように一層力を込める。

「胸糞悪いこと言うためだけにわざわざ来られて。気分悪ぃなんてモンじゃねぇよ……」

世間じゃ好きの反対は無関心って言うし、実際に俺もそうだ。
でも爆豪は違うらしい。

「さいっあくなんだよ……っ!!」

震えそうな喉を必死に抑え込んで吐き捨てた。
精一杯の虚勢で睨んだ先の爆豪は目を細めていて、こんな時でも何処か余裕ありげな態度がさらに癪に触った。胸が痛い。
思い切り視線を外し、そのまま爆豪の横をすり抜けようとした。


「みょうじ」


初めて呼ばれた名字に気付いた時には右腕を掴まれていた。
吃驚する俺を見ることもなく歩き出した爆豪に引き摺られる。強引な力になんとか半身を翻し爆豪の横顔を見上げた。

「離せ!」

言っても腕を振っても爆豪はガン無視のまま、有無を言わさない力でどんどん進んでいく。
掴まれた二の腕が痛い。怒ってるのかもしれない。
鼻の奥がツンとする。

そのまま人混みを抜け、グラウンドから出る。
校舎には入らず玄関の脇の壁まで来たところでふいに腕を離された。
皺の寄ったカッターシャツを摩る。じんじんと痛む二の腕に食いしばった口角が震えてしまう。

文句を言おうと振り仰いだ時、爆豪がぼそりと呟いた。


「…………は?」

平然と澱みなく言われた言葉に思考が止まる。
こちらを見下ろす赤い瞳にゆっくりと笑みが浮かぶ。

「マヌケ面」

そう言っておでこをコツン、と裏拳で小突かれた。

「さすがにやりすぎたか」

全く悪いと思ってなさそうな、少し馬鹿にしたような表情の爆豪に頭をポンポンと叩かれた。
「もうちょい控えめにしてやるよ」と口角を上げる爆豪に頭が追いつかない。

「え、なに、今の」
「なにってそのままの意味だわ」

なんで、の文字が俺の脳内で飛び交っている。

「んで、そんなこと、」
「頭使わんでもわかんだろ」
「は、なに……?」

なんとも情けない声が出てしまった。そんな声に自分が混乱しているのを実感してしまう。

「テメェの気持ち知らねぇで言うわけねェだろが」

真っ直ぐ向けられる言葉と赤い瞳に、下がったはずの体温が再燃したのがわかる。
それでも処理しきれない脳内には疑問符が浮かんだままだ。
おれのきもち?しってる?まさか。

「……ば、爆豪は、俺のこと、嫌ってんだろ」
「いつそう言った」
「だって、モブとかクソとか、暴言ばっか」
「別にテメェに限った話じゃねェわ」

いやまあそうだけど。

「や、やたら突っかかってくるし!喧嘩腰だし!」
「それはテメェも同じだろが」
「爆豪が吹っかけてくるからだろ!」
「アーー、マジでウッセェ」

「なんつったら理解すんだ。経営科の脳ミソそんなもんかよ」なんてぼやきながらそっぽを向く爆豪を睨み上げる。
爆豪がどういうつもりなのかわからない。あんなこと言っておきながら不機嫌な態度を遠慮なく向けてくる。
また揶揄われたのか?ドキドキした俺が馬鹿じゃないか。

「まっじでなんなんだよ!腹立つ…!!」
「だぁら、同じじゃねェか」

なげやりに吐き捨てた罵倒を爆豪が拾い上げた。

「俺のこと好きでも、腹立つんだろ」
「はぁ!?」
「そういうこった」

爆豪の言葉に目を見開いた。え、ちょっと待て。

「爆豪、今、」

確認しようとすると、左肩に爆豪の右手が乗った。
顔が近付いてくる。
目を見開く。それ以上はなにもできない。身体が動かない。

「これからは甘やかすか?」

耳元で囁かれた。右耳にかかった息遣いと少し掠れ気味なのにハッキリ聞こえた声が鮮明過ぎて、思わず右手で耳を覆った。
見上げた先の爆豪の口角は上がっていて、「茹でダコ」と鼻で笑われた。
顔だけじゃない、全身の体温がぐんぐん上がっているのがわかる。意味深過ぎる言葉に開いた口が塞がらない。

つか、なんで俺の気持ち知ってんの。
脳内を飛び交う言葉の中からひとつの疑問を捉えた瞬間、ニヤリと去って行った瀬呂の顔が蘇ってきた。合点がいった途端、どれだけ前から2人が繋がってたのかとか、あの時からかとか、それとも云々、頭の中はより一層混乱した。
完全に俺の味方だと思っていた瀬呂の裏切りに、この後背中を蹴り飛ばしに行ってやることだけは決めた。

「なんか、納得いかねぇ……」
「ア?」
「俺だけ知らないで、結託してたとか」

篭る熱を逃したくて爆豪をジトリと睨み上げると、右の眉尻がピクリと上がった。
何か言い返してくるだろうと身構えても爆豪は無言のまま、表情も変わらない。そのまま見返すこと数秒、絡む視線が訴えてくる気配にやばいと思った時にはもう遅かった。
後退っても背中が壁に触れるだけでそれ以上動けなくなった俺の左側に、爆豪の右腕が伸びる。所謂壁ナントカ。嘘だろ。今度こそ本当にまずい。心の準備が。

「ま、待て、」

願いも虚しく、息が止まる。

柔く触れた唇に反射で肩を押し返すけど、がっちりとした身体はびくともしない。力勝負で勝てるはずもなく、かえってそのまま壁に押さえつけられてしまった。
押さえつける力とは対照的な唇の動きに目眩がする。甘噛みされる感触に声が漏れそうになる。
そして離れ際、爆豪の舌が誘うように唇を撫でていったもんだから思わず手の甲で口を押さえた。
そんな俺を挑発するように目を細めて笑う爆豪にさらに体温が上がる。
爆豪の表情に釘付けになる。こんな爆豪知らない。
本当に爆豪なのか。俺の願望が見せた幻なんじゃないのか。


ギャップ、なんてレベルじゃない。
俺はついていける気がしない。


七秒後に沈んだ微温湯

「上手く行ったみたいで良かった」「…」「お礼言ってくれてもいいんだぞ?」「喋んな黙れ」「もう俺に八つ当たりとか巻き込「ッるせェ!!」「男の嫉妬はまじでかわいくねーからなー?」