特別な日


―――――――プロポーズ。


それは人生で一番緊張する日。そして人生で一番嬉しい日。

一生の最高の想い出にしたいと思うのは俺だけだろうか?

いつ。
どこで。
どんなシチュエーション。

考えるときりがない。

もうすぐ迎えるお前の誕生日。


――――お前のために、最高なSpecial Dayにしてやるよ


今日はお前の誕生日。

ケーキに花束。
そして、とっておきのプレゼントを抱えて俺はお前の家に向かう。

鼓動が早い。

今まで緊張なんかした事のないこの俺が『まさか』な感じだ。気付かれないようにしなくては!

もうすっかり覚えてしまったお前の家への道を急ぐ。

早く会いたい。
この緊張感から早く俺を解放して欲しい……。

そんなことを考えていたらあっという間にお前の家に着いた。

深呼吸をしてチャイムを鳴らす。

「そろそろ来るかなぁ〜って思っていたよ」

俺を迎え入れながら嬉しそうに笑うお前が可愛すぎて、

ヤバイ……。

「どうしたのダンテ?」

「い、いや何でもない」

努めて冷静に俺は振る舞い部屋に上がった。


リビングのテーブルの上には所狭しと手料理が並んでいる。

俺の好物ばかりだ。

「ダンテの為にいっぱい作ったから沢山食べてね!」

「ああ任せろ」

俺から受け取ったケーキをセッティングして準備完了。

ロウソクに火を燈し部屋の電気を消す。



――――いよいよだ。


そう考えると急に胸がドキドキしてくる。

仕事でも日常でもこんなに緊張するのは初めてだ。

お決まりのバースデーソングが終わりお前が一気にロウソクの炎を吹き消す。

「誕生日おめでとう」

「ありがとうダンテ!」

まずは祝いの言葉をお前に捧げ。


それから――――、


「プレゼントがあるんだけど受け取ってくれるか?」

「なになに?」

何が出てくるのか興味津々と瞳を輝かせながら俺を見つめるお前。

ここからがいよいよ本番だ。

俺は気持ちを落ち着かせるように深呼吸をした。

「俺からの誕生日プレゼントは……」

「うん」

真剣な眼差しで俺を見つめるお前。

「誕生日プレゼントは俺の苗字なんだけど」

少し照れながら俺は指輪を差し出した。



---ヒトコト---
『ダンテに苗字なんてあるの??』というツッコミは勘弁してくださいね。

不知夜月