色褪せない想いを貴方に�B 日常


穏やかな日々が続いていた。

ナーナの体調も安定している。

心配していた発作も起こらない。

――――だがそれは嵐の前の静けさでないのか?

バージルは不安になる。

「どうしたの?」

ナーナの声で現実に引き戻される。

目の前にはナーナがいて、彼女は美味しそうにイチゴのケーキを食べている。

何時もと変わらない場所で、何時もと変わらないナーナ。

喫茶店の一角。

「何でもない」

バージルは何事もなかったかのようにコーヒーを啜った。

「変なバージル?」

ナーナは訳が分からないといった表情をしていた。


穏やかな日常。


穏やかな昼下がり。


何時までもこのままで……。

不知夜月