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御笠守花厳。入学した当時から殆ど話したことはなかった。それというのもあまり視線が合った事がなかったからというのが大きいかもしれない。時折そういうーー主に女子生徒にはそういった類いの人物もいた。花沢と目が合わせられない女子だ。理由は花沢自身も自覚はしていた。自らのルックスが良いのである。ルックスどころか何でも器用にこなし確実に成果を出すことのできる花沢輝気は誰からでも一目置かれる存在で、つまるところこういうタイプの人間は恥じらっているのだ。自己肯定感が低い女子生徒には花沢のような男子生徒を意識せざるを得ないのだ。
と、暫くそう思っていた。現実そういう女子生徒も多かったからだ。
違和感を覚えたのはごみ当番が回ってきた時だった。正直かったるい。誰かに上手いこと言って押し付けても良かったが例の御笠守と当番が被っていた。花沢は女子生徒に優しくしては有り難がられる、持て囃される事をむしろ自分の自己肯定感を増す為に率先してやるきらいがあったので興味本位として放課後に残ったのである。よく遊ぶ女子生徒の内の一人を下駄箱へと待たせて御笠守と教室のごみを纏めた。二袋分のそれは不要のプリントや使用済みの文房具、菓子の包み紙等で重かった。さて。
「こっちの方が重いからこれは僕が持つよ」
超能力を使えば重さなんて意味がない。何なら二つ持っていく事もできたがそれではつまらない。
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