空の青が赤へ変質する手前。
穏やかな雲の中、黒点が突き抜け、それは地の観測者からは段々大きくなるように見える。
螺旋を描くように下降していく物体。目標地点をある橋の付近へ定める。
着陸ギリギリになって、急激に速度を落とす。そして、音も立てずに足を着けた。
メルト「ひと仕事、終わりね」
ゆっくりと背伸びすると、心地よく声を漏らす。
ミーナ「……メルちゃん?」
メルトが帰ってきた気配を感じ、はっと目を覚ます。
メルト「……ミーナ?起きてしまったのね」
静かに着地したはずであったが、うるさかったかと申し訳なく思う。あるいは、この子の感覚が著しく優れているのか、とそこまで思考して、止す。
ミーナ「メルちゃんおかえり」
目を覚ましたあとのあまり思考が回らない頭でそう答え、ふにゃっと笑う。
メルト「ふふ、ただいま帰りました」
寝ぼけているミーナに、諸々の結果を話すのは悪手であると判断して、まずは自分の胸に彼女の顔を擦り寄せて抱きしめ、髪を撫でる。
メルト「眠いのね?私が添い寝しましょうか」
メルトは微笑んでいるが、どこかぎこちない。必死に何かに対して辛抱しているのは明らかである。
ミーナ「メルちゃん?どうしたの?」
メルトを見上げ、ぎこちない笑顔を見て心配そうに声をかける。
メルト「……顔に出てしまったかしら」
サキュバスの蓄えていられるエネルギーの殆どを使い果たしているため、無理もない。補給されなければ、魔界には帰ることができない状態である。
メルト「……疲れちゃったみたい。もう翼が動かないもの」
先程飛行していた時の急降下は、意図的なものというよりかは、途中で多少コントロールが効かなくなっていたことによるものである。
再び開こうとするものの、小刻みに震えるだけで、機能を成さない。
ミーナ「………(えっと、こういう時ってどうすればいいんだっけ)」
段々と覚醒してきた頭で考える。
答えを導き出した彼女はメルトの背中に腕を回し、ぎゅっと抱き締めた。
ミーナ「……気持ちいいことすれば元気になるんだよね?」
自分からそう言ったものの、ドキドキして顔を赤らめる。
メルト「……!」
自分がエネルギーを得る方法を覚えていたミーナに驚く。
柔らかい感触が前にも後ろにも伝わり、その時点で快感ではないにしても、純粋な幸福感が、メルトに迫る。
メルト「平気なの?さっきまで寝ていたのでしょう?」
本当に彼女が“行為”を了承するのか、もう一度念を押して聞く。
ミーナ「大丈夫!」
眠気を吹き飛ばすように顔を振ったあと、笑顔でそう答える。
メルトを気遣ってか“私は大丈夫だよ”とアピールする。
メルト「そう?ならいいのだけど……」
若干心配そうに彼女の頬を上から下へ軽く摩る。
然し、魔力の補給は死活問題だ。ミーナには申し訳ないが、悪魔を使役した代償として協力してもらうことにする。
メルト「たくさん気持ち良くしてあげるからね」
ミーナの頬から首へ、胸から腹へ、そうして足の付け根まで到達した指先は、舐めるように肌を擦る。
ミーナ「んっ……」
メルトの指にピクリと反応し、猫耳がふるふると震える。
メルト「あら、もうこんな反応しちゃって……」
耳を覆うように優しく掴んだかと思うと、人差し指だけを出して、両方の奥へくりくりと侵入させる。
ミーナ「あっ……んんっ……」
体は快感を拾い、思わず吐息が漏れる。
メルト「……もう我慢できない」
魔力で大きなベッドを用意すると、ミーナを抱きしめて、一緒に倒れ込む。周辺を闇で満たし、その領域を外界から隔離する。
ミーナ「わ……っ!」
メルトに押し倒され少しびっくりするが、これからのことを考え顔を赤らめる。
ミーナ「メルちゃん、我慢しなくても大丈夫だよ……?」
そう言って抱き締め返す。
メルト「そう……じゃあ、本気でいくから」
ミーナの片耳を口に含むと、じゅぽじゅぽといきなりいやらしい音を立てる。空いた両手と両足を巧みに動かして全ての服を取り払う。
メルト「失神しないように頑張るのよ?」
舌を伸ばすと、奥の細い耳道まで入ってしまう。悪魔であるためか、長さを自由自在に操れるようだ。
ミーナ「んっ……ふぅ、んっ……!」
覚悟はしていたものの、その言葉にぞくりとする。
メルトの責めに耐えようと、必死に声を抑えている。
メルト「ふぅ……んっ!」
魔力を解放するためにすこし力むと、メルトは自身の衣服を消し去った。全て魔法のエネルギーで作られたもののようである。
メルト「何度も何度も絶頂してもらうんだから」
ミーナの股に自分の股を擦り合わせて、ゆっくりと擦り始める。
ミーナ「ああ……っ!」
(なに、これ……凄く気持ちいい……っ!)
今まで味わったことのない快感がミーナを襲う。
メルト「あぁっ……」
圧倒的に豊満な胸でミーナの顔を埋めると、しばらくして、窒息しないように身体を少々離す。
メルト「んぅ……あぅ」
それほど隙を与えずに、次はミーナの口を開けさせて、中に舌を押し込む。凄まじいディープキス。子供にするような程度ではない。
ミーナ「あっ……」
柔らかな胸に包まれ妙な安心感を覚える。
ミーナ「んんっ!」
少し苦しくなってきた頃、口の中に舌が押し込まれる。
初めは困惑したが、自由に動き回るメルトの舌使いに段々と快感を覚える。
ミーナ(こ、こうやればいいのかな……)
メルトにも気持ちよくなってもらいたいと思い、真似をして舌を動かしてみる。
メルト「……!」
まさか彼女から攻めてくるとは思わず、濃い接吻の中、目を見開く。
メルト(未熟だけど……やるわね、素質がある)
受動的な快感がメルトを襲った。
唾を下に溜めると、それを一気にミーナの喉へ流し込む。
鼻息を荒くして、くちゅくちゅと音を立てて舌を絡める。そして、ついに両手でその慎ましい胸を揉みしだき始める。
ミーナ「……!」
唾を飲み込む暇もなくメルトに舌を絡めとられ、蕩けるような快感に体の力が抜けていく。
ミーナ「んっ、んんっ……!」
胸の刺激に体がぴくりと反応する。
メルト「っ……」
キスを程々に切り上げると、次は素早く逆向きに方向転換して、陰唇に顔を近づけ、しゃぶりつくように埋める。
じゅるじゅると汚い音を立てて、無毛の丘の上を貪る。
メルト「んっ、んっ」
高速の舌遣いで、最早自動洗浄機のように、陰核を強引に巻き込んで舐め擦る。
ミーナ「ああっ!!」
メルトに舐められた瞬間、体が跳ねる。
ミーナ「やっ……ああっ……!気持ちいいっ!あっ、ああああっ!!」
そのテクニックに耐えられるはずがなく、絶頂したその体はビクビクと震えている。
メルト「一回目……」
秘部から漏れ出る液体を一滴残らずすすり終わると、色っぽく囁く。
メルト「ミーナちゃんのお水、おいしい」
今度は口を大きく開けて、舌を膣内の入口へヌルッと入れてしまう。そこだけが生き物として独立しているように、あるいは触手と形容しても過言ではないウネウネとした挙動で、責める。
ミーナ「ひああっ!?」
突然のことに声が裏返る。
ミーナ「メルちゃ、なに、やって……」
温かくてヌルヌルした異物感。
しかしそれは気持ち悪いものではなく、むしろ快感がミーナの体を襲ったことに困惑している。
メルト「れろれろ……」
行為の最中であるためもちろん返答はできないのだが、その分大きな快感で応えようと、徐々に舌を長く伸ばしていく。
メルト「…………」
恥骨の裏側に到達すると、ぺちぺちと舌で何かを探っているようだ。化石を発掘するかの如く丁寧に、そして優しく、トントンと。
“感じるスポット”というものを、サキュバスは網羅しているらしく、今捜索しているのはその一部分ということになる。
ミーナ「んんっ……!」
メルトに容赦なく攻められ、ミーナも段々と喋る余裕が無くなってくる。
ミーナ「ああっ!!」
メルトの舌がある一点を叩いた時、その体が大きく跳ねる。
ミーナ(やっ……なに……今の……)
突然襲ってきた大きな波に軽く恐怖すら感じてしまう程の快感だった。
メルト「ここが気持ちいいのね?……二回目」
しめた、と悪そうな顔でニヤリとする。
ミーナが快感を感じる度に中の粘膜からじんわり出るネバネバとした液をすぐには飲み込まず、じっくり舌で掻き混ぜて、ようやく口へ持っていく。
スポットを掘り当てると、一旦は性器から離れ、少々安堵した様子でミーナを見つめる。あとは思うがまま、ということか。
メルト「ずっと同じところばかり責めていると、それに慣れちゃってつまらないものね」
そう言うと、次は逆に性器に自分の唾液を大量に注入する。媚薬成分を直接粘膜から取り込ませようとしているようだ。
ミーナ「んっ……まだ、やるの……?」
メルトが動きを止めないのを見て、不安そうに聞く。
けれど、唾液のせいか、体は思いとは反対に快感を欲するようにもぞもぞと動いている。
メルト「言ったでしょう?何回も絶頂させるって」
今度はさらに舌を長く、細く伸ばして、ついに突き当たりまで進む。形状は蛇のものと近しい。子宮口に優しく触れさせると、その僅かに空いた穴を中心として、傷つけないよう、丁寧に。
メルトはぷにぷにとした弾力を先端に覚える。
ミーナ「そ、そうだけど……んんっ」
ある程度覚悟はしていたし、自分から誘ったのも事実。
それでも、予想以上の快感でおかしくなりそうだった。
ミーナ「あっ、そんな奥……んっ、やあっ……!」
また新たな快感がミーナを襲う。
口では嫌といいながらも、体はしっかりと快感を拾っている。
メルト「……」
集中しているのか、ミーナの嬌声には無反応である。デリケートな器官であるため、最大限まで慎重になっているらしい。その代わり、ぴちゃぴちゃと音を鳴らして、満遍なく子宮口を舐める。穴の奥に舌を突っ込むことはしないものの、凹んだ部分を何回も行き来する。
同時に、人差し指と親指で陰核を僅かに強く摘む。既知の快感と未知の快感で同時に襲った時、生物は基本的に脳の処理が追いつかなくなり、抵抗力を失う。
ミーナ「ああっ、メルちゃ、らめ……っ、やらぁ!あああああっ!!」
大きな快感が何度もミーナを襲う。
その度に体が跳ね喘ぎ声を漏らしていたが、ついに今までで一番大きな波が脳天まで突き抜ける。
体を大きく仰け反らせ、目の前には星が飛び、体をビクビクさせたまま何も出来なくなる。
メルト「……ふふ」
膣からスっと舌を抜くと、人間の形状に変化させる。
メルト「あぁ、これはやりすぎちゃったわね」
自分の眼前で意識を朦朧とさせるミーナに、強烈な罪悪感と背徳感を覚えるが、然し。
メルト「かわいい……バカになったオモチャみたいにイキ狂って」
かわいい、かわいい、と繰り返しながら、快楽に溺れる彼女に近づき、ニンマリする。夢魔の血が騒いでしまう故か、はたまた策略なのか、メルトは若干棘のある言葉を使うようになる。