ミーナ「ああ……はあっ……」

息を荒らげながらぼんやりと天井を見つめる。

ミーナ(やっ……やだ……もうイきたくない……)

メルトが視界に入ると軽い恐怖で思わず涙が零れた。

メルト「……本当に?本当に、やめてほしいの?」

彼女の心の声を完全に見透かして、耳元でそう言う。
雫を垂らし怯える彼女を限りなく愛おしく想うのか、頬ずりをして。

メルト「ミーナちゃんが嫌なら、仕方がないわ……」

打って変わって寂しそうな表情をすると、苦しそうな彼女を放置して、溜息をつく。

ミーナ「やら……っ」

自分が既に苦しいはずなのに、それでもメルトの悲しそうな表情は見たくなくて。
弱々しくだがメルトの腕を掴み、やめようとする彼女を必死で引き止める。

ミーナ「わたしっ、がんばるから……!」

メルト「……その言葉に嘘は無いわね?」

再び目を向けるが、その表情は子供に向けるために優しく繕ったものではない。むしろ哀れみを込めた冷酷な視線であり、然し溢れるほどの慈愛を含んだ、複雑を極めた悪魔の眼光。

メルト「悪い子ね……。どこまでも従順な、快楽の下僕……」

ミーナの小さな豆を皮からさらけ出させて、強く一瞬だけ摘むと、ニヤリとする。

メルト「あと三回、イったら許してあげる」

そうなれば、行為中の絶頂は計六回、ということになる。
大人の女性でも著しく疲労してしまう回数を、メルトは女児に強制しようとしているのだ。

ミーナ「んんっ!っくぅ……!」

敏感な部分を摘まれ体が跳ねるが、出来るだけ感じないようにと必死で耐えている。

メルト「痩せ我慢も、かわいい」

ミーナの快感エネルギーを変換することで、悪魔としての活力を取り戻してきたらしく、翼がウズウズと動いている。

メルト「すぐに、できなくなると思うけれど」

尖った尻尾の先をミーナの下腹部に突き付ける。接触はしているが、刺しているわけではないため、痛覚には影響が無い。
然し、次の瞬間、黒と濃いピンクの妖しい光を生じ始める。ミーナへ向かって、極度に濃縮した媚薬成分を放出しているようだ。

メルト「……信じてるわよ」

試すような口調で、そう呟く。

ミーナ「……!(な、なに……?)」

また媚薬を流し込まれているのだということは、段々と熱くなってくる体の反応ですぐにわかった。
メルトの役には立ちたいけれど、苦しい程の快感をあと3度も味わわなければならないという恐怖が全身を襲う。
しかしそんな思いとは裏腹に体は素直に快感を欲しがっていて、無意識に足をもぞもぞと動かしている。

分量を考えながら慎重になり、メルトが神経を尻尾に集中させる一方、それに接触するミーナの肌の方にある異変が生じていた。

メルト「あぁ、綺麗!成功ね」

十分に注ぎ終わると、ミーナの下腹部に、子宮を模した淫紋が浮かび上がった。暗い中、薄く妖艶に光っている。

メルト「一時的なものだから安心なさい」

それを見つめて恍惚とするが、すぐに気を取り直して、ミーナが困惑してパニックを起こさないようにと一応伝えておく。

ミーナ「メルちゃん……これは……?」

安心してと言われたから特に危険なものではないというのはわかったが、なんのためにそのマークを付けたのかわからず困惑しメルトに聞く。

メルト「これはね、“淫紋”っていうの」

最早うっとりとした表情を隠しきれないが、続ける。

メルト「そのマークが付いた子はね、限界まで“気持ちよくなっちゃう”のよ」

メルトの淫紋は、宿した者に対して絶大な快楽をもたらす。
どんな些細なワンタッチでも、“絶頂手前の快感”となり、然し達することは無いため、何度も何度も、一気に流れ込む強烈な快楽を味わい、然し寸前で焦らされる感覚を覚えることになる。
メルトだけが、その終了、つまりは“絶頂のタイミング”を決定できるというわけだ。
勿論そうなれば、焦らされる分、最後の快感は並ではない上に、淫紋の効果が加算されるため、下手をすれば人間の脳を狂わせてしまう。

メルト「……どう?」

それでもメルトは、トン、トン、と軽くミーナの肩を叩く。

ミーナ「───っ!!」

これから味わうであろう快感を想像し、恐怖に息を飲む。

メルト「どんなことをされても……狂っちゃうくらい気持ちよくなっちゃうの」

反復することで催眠効果も狙っているようだ。
五秒程のインターバルでワンタッチ。少しずつ接触する部分を上から下へ移動させていき。
乳房に到達すると、膨らみの周りからちょんちょんと触れ、指はじきに中心へと向かい、突起を弾く。

メルト「……でも、絶頂できない。頭が真っ白になっちゃうくらい気持ちよくても、自分ではイクことができない」

何回も乳首を弾く。

ミーナ「ああっ!んんっ……あんっ!」

何度も体が跳ね、それだけでイきそうな程の快感を感じる。

ミーナ「あああああっ!……ああっ……んんっ……えっ……?」

大きな波が来たところで体を仰け反らせるが、防波堤のような何かに遮られ、最大の快感を得ることが出来ない。
ムズムズする下半身に戸惑いながらメルトを見上げる。

メルト「ムズムズしてくるでしょう?」

とは言いつつ、ミーナを快楽の檻から解放する気は無いらしく、まだまだ焦らす。
胸から下りていくと、次は横腹をツンツンとつついて、反応をうかがう。快感への願望がピークに至るタイミングを見極めているらしい。

メルト「気持ち良くなる、気持ちよくなる、どんどん、どんどん」

マッサージをするように、ミーナの横腹を人差し指で強めに押して、凹ませる。この時点で、スポットを責められるよりも遥かに強い衝撃に襲われているはずだが、然し防波堤はそれを塞き止める。

ミーナ「なん、で……?」

不思議な感覚に戸惑いつつも、押し寄せる快感は止まることがない。

ミーナ「んんっ、ああっ!メルちゃ、らめぇっ!!」

先程よりも大きな波がミーナを攻めるが、決して一線を越えることは無い。
今まで味わったことのない快楽の連続に、狂ってしまいそうになる。

とうとう割れ目に到達し、沿って上から指を這わせると、クスクスと笑う。下から舐めるように擦ったり、とにかく寸止めで焦らしたいらしく。

メルト「長く時間かかるけど、その分じっくり気持ちよくなるのと……」

気まぐれに下半身のさする部分を変えながら、続けてミーナに言う。

メルト「短い時間で終わって、一気にものすごい気持ちよくなっちゃうのと……」

どちらが良い?と聞くのだ。

メルトの提示する選択肢には、些かの悪意が含まれていたが、最終的にその判断をミーナに任せる辺りは、彼女にとってはまだ良心的なのかもしれない。

ミーナ「ああっ!ん、んんっ、わ、わかん、ないっ!!」

今のミーナの脳は、考えることを完全にやめていた。
必死に快感に耐えながら“早くこの地獄から解放されたい”という思いだけが脳内で渦巻いている。

メルト「わからないのね?……じゃあ、勝手に決めてしまうわね」

不敵な表情を浮かべたまま、ミーナから数歩離れる。
両手の平をギリギリまで近づけると、不可思議なオーラを身体の周りに発生させて、淫紋へと向ける。
すると、何の物理的な力も加えていないのに、ミーナの膣口が開いていく。あっという間に、子宮口が外からでも確認できるようになってしまった。
そのイヤらしいマークはメルトの魔力に反応して発光を強める。

メルト「さぁ、楽しくいきましょう?」

パチンと手を叩くと、再びミーナに接近する。

ミーナ「……!」

怪しく光る淫紋、違和感を感じる下半身、メルトの言葉……。
その全てが次に起こることをミーナに想像させ、また全身が恐怖で覆われる。

メルト「すぐ、楽にしてあげる」

依然として悪魔的な表情に変わりはない。
然し、先程とは違い、決してミーナの肌には触れようとしない。

メルト「今からミーナちゃんには、一回の絶頂で三回分の気持ち良さを味わってもらうわ」

魔力を限界まで込めたから、今ちょっとでもミーナちゃんの身体に触れば、流石に快感の制御が効かないわ……と、風船がパンと勢いよく割れるジェスチャーをする。

ミーナ「……っ」

思わずゴクリと喉を鳴らす。
今も既に限界に近いというのに、これ以上の快感を味わわなければならないというのか。
そんな恐怖がミーナの体を埋め尽くす。

メルト「だから……動かないで、ね?」

メルトがぐっと拳を握ると、その腕の途中から片手の先までがどんどん小さくなり、まるごと余裕で膣に入ってしまうサイズになる。

メルト「安心して、震えないで」

次は一転して、天使の如き微笑みを浮かべ、ミーナを落ち着かせるよう宥める。

ミーナ「……!(まさか……それを……?)」

メルトの様子を見て思わず体を硬くする。
けれどその微笑みを見て、彼女を信じようと身を任せる。



- 8 -

*前次#


ページ: