月は変わらず欠けている

ただいま

玄関を開け、そう言ったところで返事がかえってくることはない

この家から「おかえり」が消えたのはいつだっただろうか

考えても時間の無駄だと思う

進級してからもう三ヶ月が経とうとしている

予期せぬ事態、思わぬ再開、いろんなことがあった

一学期にあったことを思い出しながら自分の部屋に行き、窓を開け、ベランダに出る

ようやく日が沈みかけてきた空は紅から紫、藍とゆっくりと変わっていってる

藍色の中にある三日月をみて、これは夢ではないと思えた

ナイーブになってはいけないな、とメッセージアプリを開いて綺羅々ちゃんに今度水着を買いに行かないか、と送る

荷物持ちにバカ共連れていこう、と言葉にトゲはあるものの、寺坂グループが好きだと思わせる返事が返ってきて口元を緩ませる


「あー!お腹空いたー!!」


ぐー、と背伸びをして部屋の中へ入る

クーラーも扇風機もまだ付けていないから、ムシムシする

先にシャワーでも浴びようかな

部屋が涼しくなるようクーラーをつけてから部屋をでる

夏休みだ

宿題が一番多く出る長期休みだが、海、花火、祭、いろんなことが目白押しなのもこの夏休み

それに今年はなんと言っても沖縄の海が空が砂浜が待っている

楽しみだなぁ

心躍る気分は隠すことができず、一人をいいことに鼻歌を歌う

夏休みはこれからだ


笑顔咲く 一学期 完

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