コードネームと悪口は紙一重

ことの始まりは風邪を引いて病院に行ったという木村の話からだった


「えー!木村くんって"まさよし"じゃなくて"ジャスティス"って言うの!!?」

「そっか、茅野は知らないんだっけ」

「入学式ん時めっちゃ注目浴びたよ、俺」


父親が生まれて弾けすぎたらしい

文句を言うと親が付けた名前に文句を言うなと怒られ殴られる

はぁ、とため息をついた木村に、狭間は何故か近づき口を開いた


「私なんか綺羅々よ綺羅々、どこが綺羅々って感じよ」

「綺羅々ちゃん可愛いよ」

「ママがメルヘンチックなの好きなんだけどヒステリックなところあってさ、そんな母親でどうやって綺羅々って子供が育つんだって話よ」

「でも綺羅々ちゃんかわ」

「撫子、ちょっとお口チャック」


本当に仲いいよなこの2人

でも、何となく狭間の言いたい事がわかる気がする木村はあえて撫子の話を無視してうなづいた


「だから最初会った時に名字呼びか"まさよし"って呼んでくれって言ってたんだね」

「ジャスティスカッコイイじゃん」

「撫子は素で思ってるあたり手強いわよね」


撫子を半ば強引に席に座らせ、そこで殺せんせーが登場

木村達の話を聞き、そこで一つ提案してきたのだ


「次の時間は烏間先生の隠密訓練ですよね、今皆さんでコードネームをつけて次の時間はそれで呼び合うというのはどうでしょう」

「お!面白そう!」

「なら皆さんそれぞれ全員分考えてこの紙に書いてください、先生が一人ひとりくじ引きでランダムに決めていきますので」


そして、と殺せんせーは黒板に文字を書き始める


「実は先生、こういう日のためにずっと考えておりまして」


永遠なる疾風の運命の皇子

殺せんせーは自分にお似合いだろう、と鼻息荒くしてドヤがるが、もちろん生徒には不評

生徒全員の猛抗議の結果、馬鹿なるエロのチキンのタコとなった


「では、くじ引いていきますよー」


馬鹿なるエロのチキンのタコが、回収し終わったそれを、生徒事にまとめ、くじにして引いていく


「ではまずカルマくんから、カルマくんは・・・」

***

「ファザコン重症患者!そっちに行った!!」

「了解!」


森を掛け、堅物を仕留めるというフリーランニングを用いた暗殺鬼ごっこ

いつもと違うのは皆がそれぞれコードネームであるということ


「ポニーテールと乳!そっちでゆるふわクワガタと合流」

「女たらしクソ野郎が貧乏委員と一緒に攻撃今仕掛けてる」


皆それぞれに堅物に攻撃を仕掛けていく


「よし、いけファザコン重症患者、コロコロ上がり!」

「おうよ!」


へちまとホームベースが仕掛けていた罠を避けた先にはファザコン重症患者の斬りこみと、コロコロ上がりの銃撃が襲いかかる

ファザコン重症患者と対峙しながらコロコロ上がりの銃撃を交わすあたり、流石堅物である

だが、それでは終わらない

E組の闇が遠方から指示を出し、ここだ、というところで鷹岡もどきが狙いを定めて撃つ


「!」


ファザコン重症患者とコロコロ上がりに集中をさせ、本命は鷹岡もどき

最初は鷹岡もどき率いるこのグループの先が心配であったがこのチームワーク見せつけられて、関心する

もっと早く、訓練に積極的になってくれれば

今ではもうなんともできないが堅物は別の場所に移動すべくファザコン重症患者から距離を取ってその場から離れた

堅物がフリーとなった所で再び襲ってくる遠方からの射撃

ギャルゲーの主人公である

お前の射撃は常に警戒されている、と言う堅物にギャルゲーの主人公はニヤリと笑う

警戒されていることは、知っている

だから、トドメを刺すのは俺ではない、と


「正義(ジャスティス)!!」


正義の超至近距離射撃と同時に鳴ったチャイムにより、この授業は終了となった

***

「あー、疲れた」

「誰よあんなコードネームつけたヤツ」


明らかにほぼ悪口であったコードネームは、呼ばれる度に生徒の精神をすり減らしていた


「誰が永遠の0よ!!」

「的を得ているじゃねーか」

「すごいサルって、サルって・・・」

「最初有希子って普通に生でだったからどうかと思ったら有"鬼"子なのね・・・」


皆思ったことを吐き出していく


「でもよ、なんで俺だけ本名なんだよ」

「このコードネームの中でなら、君の名前は違和感など全くなかったでしょう?」


正直、名前を付ける時は確かに悩みもするが、大して意味などないのだと

問題は、その名前に恥じぬ生き方ができるかどうかなのだ


「現在、一定期間を君は周りに名前を変えて呼んでもらっているので名前の登録変更は可能でしょう、でも、せめて先生を殺すまではその名前のまま、"正義"に恥じぬ生活をしてみませんか?」

「・・・そう、だな!殺せんせーを殺してこの名前に恥じない人間になってやるぜ!」


そしてそのまま何故かその日はコードネームで呼び合うことになった

のだが・・・


「アンタ、鷹岡もどきだけは頑なに呼ばないわね」

「鷹岡には嫌な思いしかないので」

「鷹岡のせいで泣いちゃったもんな」

「泣いちゃったんだったな」

「鷹岡が誰か知らんが泣いちゃったんだな」

「馬鹿にしすぎじゃないかなぁ!!」


ぐわー!!と怒るファザコン重症患者だが、全く怖がられない

不服だ、不貞腐れる姿をみて、E組の闇が口を開いた


「ちなみにファザコン重症患者は何て書いたのよ」

「結構自信作だったんだよ」

「お?言ってみろよ」

「映画版ジャイアン」

「映画版がない方がぴったりじゃないか?」

「おい、末っコンビこっち来い、ぶん殴る」


きゃー、お兄ちゃんコワーイ

ところでファザコン重症患者を泣かした鷹岡ってどんな奴なんだ

その話はおしまいー!!

その日は、賑やかに過ぎていった

前へ次へ
戻る