とある日の呪術高専…

最近入って来た新任教師の夏油に用があり職員室を訪ねたスズだったが、あいにくの不在。

いるとしたら体育倉庫かもよ〜という家入の助言に従い、校庭へと向かうことにした。

名前を呼びかけながら扉を開ければ、そこにはお目当ての人物が片づけをしているところだった。


そんな2人が、"ガチャン"という音とともに体育倉庫に閉じ込められてしまう。

扉の下にある隙間から差し込まれた1枚の紙には、ここを出るための条件が書かれていた。





膝に乗って向かい合わないと出られない部屋 -夏油編-





「あれ?どうしたのスズ」

「傑先生に筋トレのコツを教えてもらおうと思って!」

「それならいくらでも。でもここの片づけが終わってからでいいかな?」

「もちろんです!っていうか手伝います!」

「ありがとう、助かるよ」


そうして2人は小一時間ほどを体育倉庫の掃除や片づけに費やす。

終わるとすぐに教えをせがむスズに笑顔を向けながら、倉庫の扉に手をかける夏油。

だが扉はびくともしなかった。


「おかしいな…」

「傑先生?」

「何かさ、鍵かかってないのに開かないんだよね」

「! …ちょっといいですか?」


そう言いながら屈んだスズは、扉の下から1枚のメモを拾い上げた。

既視感のある文面に項垂れる彼女を不思議そうに見つめながら、夏油は静かに声をかける。


「そのメモ何?」

「前に悟先生とも同じ状況になったことがあって…その時にもこれと同じメモがあったんです」

「へぇ〜」

「…先生の馬鹿力でどうにか扉を壊せないでしょうか?」

「んーやろうと思えばできるかもしれないけど…私としてはメモの方をやりたいかな」

「えっ?」

「ってことで失礼するよ」


言うや否やスズの体を軽々と持ち上げると、夏油はそのまま傍に積んであったマットの上に座った。

必然的にスズは彼の膝の上に座ることになり、あっけなく条件はクリアされたのだった。

呆然とする教え子に"扉開いたみたいだね"と優しく話しかけた夏油は、彼女にバレないよう口角を上げる。


「先生、すごい!こんなにあっさり!」

「まぁ大したことしてないけどね」

「よし、じゃあ外出ましょう!」

「え〜もう?私はもう少しこうしてたいな」

「何でですか?」

「…何かエッチな気持ちになっちゃったから」

「な、何言ってるんですか…!」

「だってさ…放課後の体育倉庫で、先生と生徒が2人きりだよ?やらしくない?」

「そんなことないです!ふ、普通ですよ…!」

「ふ〜ん…じゃあ何でスズはそんなに赤い顔してるのかな?」

「してません…!」

「ふふっ。…ねっ、少しだけ」

「…誰か来ちゃうかもですよ?」

「(来なければいいんだ…可愛い)じゃあ虹龍に見張らせるよ」

「虹龍にそんなことさせたらダメです!」

「じゃあ玉藻前ならいい?」

「もっとダメです!」

「我儘だな〜スズは」


そんなやり取りを交わすと、2人は揃って笑顔になる。

1時間後に鬼の形相の五条が捜しに来るまで、2人は秘密の時間を過ごすのだった。



fin.



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