001の心がヒートアップ!
誰か私を助けてくれ、頼む!
イーブイのてだすけでもマホイップのデコレーションでもいいからこの現状から抜け出せる力を!!私をパワーアップしてくれ!!
「うん?どうかしたか?」
「いえっ、なんでも、ないです!!」
推しの声が耳にダイレクト。
推しの体温が体にダイレクト。こんなの耐えれる人いるの?
少年と私を助けてくれたヒーローことダンデくん。少年を一緒に送り届けた後、あわよくばサインを貰えないかと思っていたのだが、何故かダンデくんのリザードンの上に一緒に乗って空を飛んでいる。何で?
そして今、責苦を味わっているわけ。私を支えて後ろにダンデくんが座っているのだ。繰り返す推しの声がダイレクト。推しの体温が体にダイレクト。無理〜!ユキノオーに襲われたときも死ぬって思ったけど違う意味で死ぬ。
やめて耳元で囁かないでダンデくん!新種のASMRならポケチューブにあげといてくださいミリオン再生しますから!
「顔が赤いが、大丈夫か?やはり病院に……」
「だだ、大丈夫です!身体は昔から丈夫ですので!!」
少年を助ける際すっ転んだ私をダンデくんは勿論見ていた。なんならボロボロになったタイツや汚れた私を見て、コートを貸してくれた。紳士……。さすがに申し訳なくて返したけれど。(匂いに興奮しかけてやばかった。私が)
そして少年をとどけた後、私を病院に連れていこうとさえしてくれた。ただまあ私はあんな目に会いながらもほぼ怪我はなかった。超健康。超ピンピン。自分でも身体の丈夫さに引いた。
むしろダンデくんに送らせるなんて無理……と思ったので断った。じゃあ家の近くにでもおくろうかとも提案された。そこまで面倒みなくても大丈夫ですよ……!?と主張したが、それでも心配だ。せめて保護したものの責任として送らせてほしいと凛々しい顔で言われた。不謹慎だがときめいてしまった。ファンは推しに弱いのだ。
「家は何処なんだ?」
「家……といいますか、今日はキルクスタウンで宿をとってまして……」
「奇遇だな、オレも今日、キルクスタウンに宿をとっているんだ!どうせなら一緒にいこう!」
「え??」
私が迂闊に口を滑らせたせいで……?
でもアーマーガアタクシーに乗る暇も与えずにリザードンに乗っけらたのも謎なんだが!?
しかし既に起きたことをどうにかする力も術もなく、私は死にそうになりながらダンデくんとおそらのランデブー(?)という状況になった。
推しとくっつけて最高!とならないのかって?バカヤロウ!普段モニター越し画面越しでも死ぬのにこんなにくっついたら天国通り越して地獄なのだ……。でも地獄にダンデくんいたら実質そこは天国かもしれないね(???)やばい、緊張と興奮で頭ぐちゃぐちゃになってきた。人としての尊厳を保てているかも怪しい。保て、ダンデくんの前で恥を晒すな恥を。
え、ピカチュウ?元気にリザードンの上で溶けてるよ。ウクレレ持ちながらね。
リザードンもダンデくんも最初は心配そうだったけど慣れたみたい。トレーナーの私がいうのもなんですけど、適応力すごくない?イーブイだったりしますか?
「着いたぜ!キルクスタウンだ」
「ありがとうございます……」
酔ってしまったか?とダンデくんとリザードンに申し訳なさそうな顔をされてしまったので、即否定。酔ってはないけど、こう精神的疲れが……ありましてね……。
けど、リザードンから降りる時手を貸してくれたダンデくんには素直に興奮しましたね。最高……!何……プリンスだったの……?今度ダンデくん乙女ゲー作る予定ありませんかね、需要あるんですけど!
「あの今日は危ないところを助けていただいて、本当にありがとうございました!それだけでなくキルクスタウンまで送ってくださって……」
「いいや、助けるのは当たり前のことだ。……少年にも言ったことだが、君も無茶をするな。トレーナーでは無いのだから。あれで君も死んでしまったら本末転倒だ」
「肝に銘じております……」
「是非銘じておいてくれ」
からから笑ったダンデくんに思わず心のシャッターをきる。反省はしてますよちゃんと。でもナツヤとか両親、友人に知られて怒られるのは嫌だなあ……。まあ、バレたらバレた時でしょ!
「あと、ダンデ……さんにお願いがあるんですが……」
「なんだ?」
「サイン!貰ってもいいですか!?ファンなんです!!」
「ああ、もちろんだ!」
圧倒的光属性スマイルによって死んだ。鞄から引っ張り出した手帳だけじゃなく、オーナー姿のリーグカードにサインをいれたものまでくれた。なんたる……っファンサービス心!
思わず拝みかけてしまった。推しの前で奇行をするな!
「では私はこれで……」
未だ溶けているピカチュウを抱え直す。お前、本当に固体に戻れるの?今は無理……?せやな、今日は推しを浴びすぎて少し人格が壊れてきてるもの……。温泉で回復しようなピカチュウ……!
「ちょっと待ってくれないか!」
「うお!?」
怖い目にもあったけど、これ以上にダンデくんと話せたりする機会ないよな〜なんて思いながら宿へ向かおうとしたら、ダンデくんに腕を強く引かれてびっくりした。
「えっと、どうかしました?」
「いや、その……。君はさっき、オレのファンだと言ってくれたよな?」
「ええ、そうですけど」
「やっぱり……。君のピカチュウ……もしかして君が「「へっくしょん!!!」」だ、大丈夫か!?」
「ずび……話遮ってしまってごめんなさい……。で、なんでしたっけ?」
私とピカチュウのくしゃみで盛大にダンデくんのセリフを遮ってしまった。
何故!!今!!くしゃみをしたんだ!!
恥しか晒していないのでは……?
ダンデくん苦笑してんじゃん……。恥ずかし……。
「いくら大丈夫と言え、吹雪のワイルドエリアにいたから、体が冷えているんだな。宿はどこだ?もう夜も遅いし、送っていこう」
キルクスタウンまで送られた挙句、宿まで……!?頑として送るぞというダンデくんの意志を感じてしまい、大人しく宿の名前を告げれば、ダンデくんは目を丸くした。
「奇遇だな、同じ宿だったとは!一緒にいこう!」
2、2回目!!さっきも見ましたこれ!!