荊を踏んで、さあ歩け
披露会から三ヶ月後、ディアナが死んだ。妙に元気が無いなと数ヶ月思って居た。俺の所に来た時、既に五歳だったので、老衰と片付ければ簡単だが、披露会が終わった直後迄は元気だった。俺の不信感は、ディアナの姿を見た母親の顔で確信となった。
此奴が殺したんだ…。
そうは思ったが、此処で取り乱せば母親、在の女の思う壷と思い、バッカスとクラーク、三人で埋葬した。
一ヶ月は何もする気が起き無かった。目が覚めて、其処に居る筈のディアナの姿を思い出し、毎日泣いた。此の家に来た時と同じ様に。そしてクラークが同じ様に慰めてくれた。バッカスも、使われなくなった装飾品の箱を見て、泣いて居た。
「ディアナ…ディアナ………」
一番の拠り所だった。此の家で、唯一の家族だった。其れを、在の女に奪われた。元から感情は無かったが、初めて在の女に“憎しみ”と云う感情が湧いた。今迄以上に顔は合わせず、俺の居る場所に来ると、三人で態と席を離れた。バッカスもクラークも、ディアナの死に在の女が絡んで居ると判って居た。二人は業務の手前、俺が居ない時は無表情で相手をして居るが、俺が居れば俺の命令として二人を連れて離れた。
ディアナの死から半年後、憎しみは“殺意”に変貌した。そして此れが、俺が全ての女に対し殺意を抱く要因となる。
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