海軍の恐ろしさ


自分が生きているのか、良く判らない侭数日過ぎた。物を考える事が出来るので生きている。だから、こう云おう。
生き物なのか、そうで無いのか。
天井からぶら下がる新の姿を見たのははっきりと覚えている。其れから白い軍服を着た海軍元帥が来、何故か俺は殴られた。
其処からだ。
自分が、生き物か否かの境目は。
全身あちこち痛く、口の中は気持悪い。息が生臭い。其れが鼻を抜け、吐き気がする。水を飲んだら必ず吐く。そして吐き戻した水の臭いに又吐く。此の臭いは一体何なのだろうと考えるが、良く判らない。殴られ過ぎて屹度何処かがいかれたんだ、そう思う事にした。
間違っても、精液では無い。
そう思わなければ、俺は人間で居る事が出来ない。
「浮雲ちゃん、今日も元気?」
髪を掴まれ、無理矢理反らされた背中が痛い。微かに開く口にコップが付き、望んでもいないのに水を飲まされた。
判るか。
腕を後ろで縛られ、終始蹲った状態で、無理矢理髪を引かれ、喉元を曝す。此の状態でもきついのに、水を飲まされる。足は床から少し浮き、コップの中が無くなると頭を振られ、床に捨てられる。俺は何時も此の時、五十回程続けて咳をする。咳が終わると顔を殴られる。ゆっくりと呼吸をする時間さえ貰えない。
生き物と生ゴミの違いは何だろう。
俺は、彼奴等から見れば後者。
けれど生憎様。
俺から見れば、御前等が後者だ。




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