「なかなか来ないな」
「ねえ、ディアボロさん。カーズさんはさっきから何を待ってるんですかね」
「さあな。Amaz○nで買い物でもしたんじゃあないか?昨日給料日だったろ」
「え、カーズさん仕事始めたんですか?」
「いや、吉良の」
「なるほど」
「このDIOのところにもまだ来ていない」
「DIOさんも何か買ったんですか」
「わかっていないな、名無子。待っているのはAmaz○nじゃあない。アイツだ」
「アイツといいますと」
「サンタクロースだ」
「それを待っていいのは、今年いい子にしていた子供だけですよ」
「私はいつまでも童心を忘れずに生きている」
「心がけは素敵ですけど、約百二十歳の子供は無理があると思います」
「フッ……残念だったなァ」
「カーズさんはもっと無理ですからね」
「大丈夫だよDIO。この一年大人しく過ごしてきたから、きっとサンタは来てくれる」
「ダメですよプッチさん。いくらDIOさんを好きでも、適当なこと言うのは逆にかわいそうです」
「当社比では良い子だったよ」
「でた当社比」
「どいつもこいつも、うるせェな。この中でプレゼントを貰えるとしたら、ドッピオくらいだろ」
「さすがディエゴ君。ドッピオ君なら私も納得する」
「そ、そうですかね?サンタさんに会えたとしても、何を貰おうか迷っちゃいます」
「あれ、ドッピオ君!いつの間に変わってたの?会いたかったよ〜!」
「ボスに呼ばれたので……僕も名無子さんに会いたかったです!」
「カーズはサンタに会いたいのだ」
「なあ、一ついいか」
「なんなのだ、ディエゴ」
「クリスマスって昨日じゃあないのか?」
「なッ……!?」

ディエゴ君の一言で、賑やかな部屋が一瞬にして静まり返った。
今朝まではちゃんと覚えていた私も、カーズさんとDIOさんを見ていたら今日が何日なのかすっ飛んでしまっていたが、カレンダーを見ると間違いなく今日は二十六。過ぎている。いつまで待ってもサンタが来ることは絶対にない。
そうとは知らず、朝から玄関を見つめ、サンタの登場を待ち望んでいたカーズさんにとっては、相当ショックだったようだ。いつだって自信満々な彼が、畳に座り込んで放心状態となっている。
「悪い。言わない方がよかったか?」
ディエゴ君が申し訳なさそうにしていると、階段を誰かが昇ってくる音がした。
「サンタなのだ!!!」
音に反応して飛び上がるカーズさん。衝撃で家が揺れた。
「吉良さんだと思いますけど」
私の予想通り、玄関から入ってきたのは、買い物から戻ってきた吉良さんだった。手には段ボール、眉間には皺。
「誰だ!勝手に私のアカウントで買ったやつはッ!!」
目を吊り上げて、開口一番に怒鳴る吉良さん。何があったのか。吉良さんの手元をよく見る。すると、箱の胴体に大きなAmaz○nの文字。
「買ったのは本当だったんですね……」
「吉良がサンタなのだ!」
「待っていたぞ、サンタ」
「貴様らまとめて爆破してやる」

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