一人になりたくない3


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クールな外見とは一変して藤原樹は甘えたなヤキモチ妬きでおまけに独占欲が強い。

そーいう面倒な男は好きじゃないけど、逢いたいと言われると嬉しいし、ロスって言われると抱きしめたくなる。

電話を切って一服してからまた現場に顔を出すと直人が楽しそうにバーベキューをしていた。私に気づいてほんのり笑う直人にキュンとしないわけじゃない。

誰が一番か?と問われたのなら間違いなく、迷うことすらなく直人だと答えるだろう。

結婚という二文字が見えているのは確実に直人だけだ。


「たく、ゆき乃一人いねぇだけで現場回んねぇのかっつーの!」


ポコッと私の髪を撫でた直人は、焼きたての串に刺さった肉を私に一番に差し出してくれる。


「直人さん先に食べてください。」


だからそう言うとちょっと照れたように八重歯を見せて「そーいうのずりぃ。そーいうこと言われると結婚したくなる。」最近よく結婚を言葉にする直人は、この私の身請けでもしてくれるつもりなんだろうか?

ここには他のスタッフも沢山いるというのに。


「ふふ。直人さんプラス10点入りましたー!言われて悪い気はしないですもん、結婚したいなんて!」


だからこうして冗談にするのも私の大事な役目。この関係が本物だとバレたらこんな風に二人で肉なんて食べられないから。



グランピングからの帰り道、スマホが鳴った。

直人は疲れて寝てしまっていて、私の肩にポテッと寄りかかって綺麗な寝顔を晒している。一瞬樹?かと思ってスマホを開けるのを躊躇したけれど、仕事の内容だったらと思って開いた。


【ゆき乃さん。】
「麗美さん?どうしたの?」
【うん。今どこかな?】


なんだろう、沈んだ麗美の声にキョトンとしてしまう。





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