「好きだよゆき乃さんが。俺の脳内、ゆき乃さんしかおらんけん。」
「...ばかね、樹。」
え?物凄いスローモーションでゆき乃さんが俺の首に腕をかけたように思えた。そのまま後頭部を押されて目の前にゆき乃さんの顔。
「可愛すぎる、」
そんな言葉の後、ゆき乃さんの唇が俺の唇に小さく触れた。
頭ん中真っ白。でも目を閉じてゆき乃さんの背中に腕を回す。ほんのり煙草の味がする口の中に舌を入れ込むと、食べるように絡ませられて下半身が無駄に反応してく。
たかがキスだけなのに最高潮気持ちよくて、夢中でゆき乃さんのキスに返していたんだ。、
小さなリップ音の後、ゆき乃さんがゆっくり俺から離れた。
「...あの、」
だってゆき乃さん、俺のこと迷惑そうにしてた、よね?付き合ってる人もいるし、なんで。
「いっちゃんのばか。」
「え、」
「私付き合ってる人いるのに、そーいうのずるい。」
「え、あの、そーいうの?」
俺の言葉にまた困ったように目を伏せる。でも次の瞬間ゆき乃さんが顔を上げて。
「これ以上好きにさせないで、」
それは希望の言葉で。自分でも相当馬鹿だなって思う。だけど、
「もっと好きになって。いいよ俺2番目でも、今は。」
ゆき乃さんの頬に手を添えると、「笑うと八重歯見えてずるい。」...え、八重歯!?
キョトンとした俺にまた背伸びをしてゆき乃さんが近づく。ギュッと抱きしめるとゆき乃さんが「付き合う?私と。」小さく言った。
「うん、付き合う!」
「でも、彼とは別れない。それでもいいの?」
「いいよ。、だってゆき乃さんはきっと俺を一番に好きになる。」
「...手強いわよ。」
「...な、おとさん?」
確信に迫った俺にニコリと笑うと「そう、八重歯の直ちゃん。」北人さんご名答!そう思うも、目の前のゆき乃さんにキスを止められなかった。
この日から俺は、ゆき乃さんの2番目の男に昇格した――――――
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