同じサッカーサークルの仲間である勇征は月の勲章をもらっているだけあって、女の扱いにすこぶる慣れている。
日々モヤ着いている私の気持ちをいとも簡単に見抜いたあの日、「ゆき乃ちゃんのモヤモヤ解消してあげようか?そしたらなっちゃんにも笑顔で会えるんじゃない?」…久々のデートを翔ちゃんとのダンスに邪魔されて一人立ち尽くして私をそんな勇征の言葉が救ってくれた。
正直どうでもいいって思っていた。
だけど実際勇征に抱かれた事で私の心は高揚していて、なっちゃんに抱きしめてもらえない寂しさを勇征で埋めようって、自然と思っていたんだ。
「また会いに来てもいい?」
「いいよ、いつでも。」
ポスって抱きしめてくれる勇征に胸の奥がギュっと掴まれたようだった。
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「腹減ったな。飯でも行く?」
シャワーを浴びて短パン姿の勇征がタオルで濡れた髪を拭きながらまた煙草を咥える。
「うん、行く。メイクするから待って。後服貸して。」
「OK!そのままでも十分可愛いけど、俺の為にもっと可愛くなるのは嬉しいよ。」
ニコって微笑んだ勇征は煙草を灰皿に置いて、見上げていた私の顎をクイっとあげてそこにンチュっと口づける。
「…もっかい、」
「欲張りだなぁゆき乃ちゃん。」
それでも嬉しそうに私を抱きしめた勇征の煙草が消えるまでずっとキスが続いたなんて。