人気のピザ屋は残念ながら行列ができていて、まぁ3限ないから別に平気なんだけど。
「そたお、ここ並ぼ!ね?」
「えー待つんいややねんけど。」
「お願いお願い!どーしてもパスタが食べたいの!」
顔の前で両手を合わせて懇願すると若干の苦笑いでそたおが「ピザ屋でパスタ注文するアホなんてお前くらいやろな。」そう言うけど優しいから結局は一緒に付き合ってくれるわけで。
だけど私たちの前、見覚えのある背中。
「堀夏くん、翔太くん?」
男2人でピザ屋に並んでいるからじゃなくて、おしゃれ番長って呼ばれるぐらい奇抜なファッションの翔太くんと、ゆき乃さんの彼氏の堀夏くんがそこにいた。
長身の堀夏くんはイケメンでまるでモデルみたいだった。
「おー颯太!」
さほど興味なさげにそんな声を出す堀夏くんの横、こちらを見てニッコリ微笑む翔太くんは「あれ?デート?」なんて見当違いな言葉を飛ばす。
「違うでしょ!」
そしてそれに答えたのは私でもそたおでもなく堀夏くん。
「そたおが奢ってくれるって言うから着いてきました。」
「…まぁ間違っちゃおらんけど。」
てゆうかゆき乃さんは?
堀夏くんをジィっと見上げて「ゆき乃さんは?」そう聞くと、若干の苦笑いで「知らない。」目を逸らしたんだ。
なんか違和感。
「彼氏なのに、知らないんですか?」
どうにも堀夏くんが他人行儀に突き放したように思えてしまい、ついそんな言葉。
泳がせていた視線を私にピタッと合わせて…
「別に全部把握してるわけないでしょ。」
ご最もなのかもしれないけど、なんだかちょっと距離を感じてしまう。