酒と男には溺れさせるな…なんて言葉、飲み始めて2時間が経過したら頭の中からすっかりなくなっていて…
そわそわするヨッシーをよそに、キモのすわっている北人は私にどんどんお酒を飲ませていって…
気づくとタクシーの中、隣には八木。
「ゆき乃さんすげー飲みっぷりでしたね。明日大丈夫ですか?俺泊まりましょうか?」
「うん。泊まって。そばに居て。」
…ふわふわして温かくて眠たくて優しく髪を撫でる大きな手と甘い香りと温もりにそっと目を閉じた。
遠くで「…なんだよそれ。」心地よい八木の声が聞こえた気がしたんだ。
ーーーーーーーーパチッと目が覚めると自分の部屋の見慣れた天井。
ただ一つ違うもの…ーーー隣で爆睡している八木に思いっきり起き上がった。
「なんでっ!?」
出した声に八木が寝返りをうって、それからゆっくりと目を開けた。
「おはよ、ゆき乃さん。ぐっすりだったね。」
何故か敬語の取れた八木が朝から残念なくらい色気を放って真っ直ぐに私を見つめている。いつもはセットしている髪もストンと降りていて…
「シャワー借りてもいい?」
私の頬をなぞるように撫でる手と真っ直ぐな目。無言で洗面を指差す私にベッドから降りて行く八木。
いやおかしいよね!!この狭いベッドでよく2人寝れたよね。頭ん中真っ白で、「待って!!」手を伸ばしてそう叫ぶと振り返って続けたんだ。
「ゆき乃さんも一緒に浴びる?」
余裕しゃくしゃくでそんな風に言われて、思いっきり頭を横にふったら、目が回りそうになったなんて。