【side えみ】
「ただいまー!」
「お帰り!楽しかった?」
「うん!」
「そりゃよかった!」
ニコニコしながら両手を広げる健ちゃんの腕の中に飛び込むと、ギュッと甘い温もりで包んでくれる。
「逢いたかった、えみに。」
「ふふ。会社でも会ってるのに?」
「当たり前や。会社のえみとここのえみじゃ色々ちゃうやろ。」
「まぁ、会社じゃこんな事できないしね。」
顔を上げて腕に体重を乗せるとそのまま健ちゃんの唇にちゅっと小さなキス。
「まぁまぁな。俺は別にしてもかまへんけど?」
「怒られるよ?直人さんに。」
「そりゃそーやわ!むっちゃ怒鳴られそ。」
「ふふふ、でもここは会社じゃないから、」
私の言葉に微笑む健ちゃんが腰に腕をかけて引き上げるようにこちらをら向かせると、迷うことなく重なる唇にそっと目を閉じた。
優しい健ちゃんの温もりはこれからもずっと、私だけのものであって欲しい。
こんな幸せな時間がある事、ゆき乃や美月ちゃんにも分かって欲しい。
「風呂、ピッカピカに磨いとったで。」
ニカッて白い歯を見せて笑う健ちゃんに連れられてお風呂なんか一緒に入っちゃう。
やっぱり幸せ…