【side ゆき乃】
美月に連絡を貰って急いで支度をする。
隆二は二つ返事でOKしてくれて、車まで出してくれた。
逸る気持ちを抑えてサルのあるスポーツセンターの駐車場に車を停める。
「本当は2人きりがよかったけど、今日のところは我慢する。」
「隆二…。」
「でも俺、マジでゆき乃さんの事もっと知りたいって思ってる。だから次はちゃんと誘うよ?」
…もういい歳だって。
大学生にうつつを抜かしてるなんて馬鹿げた事はよせ!まるでそう言われた様な気分にすらなりそうだ。
「うん。」
待ってる…って言葉は言えない。
きっと隆二を選べば幸せなんだろうって思う。
でもどこかに残っている八木くんを消せない限りは無理だと…―――――
「ゆき乃さぁーん!!」
笑顔で手を振る美月の少し後ろ、コート内を走り回っている八木くんを見つけた。
ドトールの制服以外の八木くんは初めてだ。
「こら、見すぎ!」
美月の隣にえみもいて、つい目が固まるわたしを見て笑って言われた。
「どーせならって、みんな集合!」
ジャージ姿でフットサルを楽しむ我が営業達の中に健ちゃんの姿もあってニッコリ。
「デートの途中だったでしょ?」
わたしの問いかけに「うんでも、みんなといる事も楽しいから!」嬉しい言葉に美月と2人ニンマリ。
こーゆーの、女の友情はいいなって思える瞬間だった。