初めてドトールを訪れたのは1ヶ月前だった。
お昼時間がなくて、手っ取り早く珈琲も飲める所!って入ったのがこの店だった。
「いらっしゃいませ!」
そこそこ混んでる店内だけど、発された声は明るく元気で、列に並ぶとすぐにドリンクを担当している八木くんが「店内ご利用のお客様は、先にお席の確保をお願い致します。」ってアナウンス。
あーそっか!って、わたしはすぐに窓際にある席にスカーフを置いてまた並んだ。
「いらっしゃいませ、当店は初めてですか?」
レジは店長バッジをつけた澤本くんで。
優しげでスマートなイケメンな澤本店長がニコリと微笑んでわたしは「はい。」小さく答えた。
「御来店ありがとうございます。ただ今期間限定でこちらのローストビーフサンドがお勧めですが、いかがでしょうか?」
「じゃあそれで。」
「ドリンクはいかがいたしますか?」
「…甘いのがいいんですけど、」
「それなら黒糖ラテがお勧めです!」
「じゃあそれで。」
ローストビーフは好きだったし、お勧めしてくれのは嬉しくて一瞬でこの店が好きになった。
よくよく見るとみんな楽しそうで。
ドリンクを担当している八木くん、フードの中島くん。洗い場の堀くん。
大学生なんだろーなーって。
だからそんな恋心を抱くことになるなんて思いもしなかったのに…