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それは、あたしが思っていた答えとは全く違って。

でも今あたしに必要な答えだって思えた。

〜であって欲しい―――


直人さんのその言葉に裏には、その人への強い想いが溢れている。

でもそれはたぶん、誰かの恋人を好きなんじゃないかって思った。

もしくは…

他の誰かを好きな人をずっと想っているんだって。

叶わぬ恋をしているように聞こえたんだ。

あたしなんかの小さな気持ちよりも、何倍もの大きな気持ちを抱えているんだと。

それなのに直人さんの笑顔は、こんなあたしを癒してくれる。

とてもじゃないけど真似できやしない。

そんな風に笑ってられないよ、あたしなら。


「辛くないんですか?」

「ん〜。俺が幸せに出来たら一番いいって思うけど、彼女の幸せな相手って俺じゃないのよ。だからせめて彼女には幸せでいて欲しいって思うだけ。俺が唯一出来る事は彼女の幸せを願う事と、それを応援する事!それが今の俺の幸せかな〜って」


クシャって柔らかく笑った直人さんの笑顔は、あたしが見たどの太陽よりも素敵だった。


「梨沙ちゃんは?どんな感情なの?」


そう聞かれて素直に答えようと思えたのは、こうやって先に直人さんが自分の気持ちをあたしなんかに曝け出してくれたからなんだと思う。

初めて喋るあたしなんかに好きな人の話なんかしてくれて、だから安心できるんだと。


「昨日からずっとその人の事ばっか考えていて…自分の心無い言動でその人の事傷つけちゃったかもしれない…ってそう思うとやりきれなくて…本当に優しくてあたしなんかを気に掛けてくれて、それだけで嬉しかったのに…今はその人の事もっと知りたくて…それなのに今日もまだ一回も会えてなくて…顔がみたいとか、声が聞きたいとか、そんな事まで思っているんです」

「うん、好きなんだね、亜嵐のこと」


…否定なんて出来やしない。

そうだ。そうなんだ。

あたし亜嵐さんの事がス――――




「くそったれ!!」


…はい??

ドアの方に視線を移すと、苛々感満載の哲也さんが入ってきた。

あたしはてっきり亜嵐さんとの事かと思っていたら…


「どーしろっつーんだよ、たくよぉっ!」


ドッターン!って音を立てて椅子に座る哲也さんは物凄くご機嫌ななめ。

今にも椅子を倒しちゃいそうな、そんな雰囲気を出していて。