えっ?
俺の話とか…すんの…
「どんな」
ボソっと別に探ってる訳じぇないけど、そう聞くと…ゆき乃は俺の隣の椅子に腰を降ろした。
「えー?篤志さんってどんな人ぉ?とか…」
そう言いながらもゆき乃はニヤって笑って、なんとなく変な感じがして、俺はコーヒーをグビっと飲み干すと「ふぅん」そう言った。
同時にフロアを良平が横切ったから、ゆき乃は目の色変えてすぐに良平の方へと消えて行った。
別にゆき乃に聞いたからとかじゃないけど…
俺は時計を見て小さく溜息をつくと、デスクの上に置いてきぼりになっていた領収書を手に、新館へと続くエレベーターホールに歩いて行った。
そういえば、会うのって…初めてだな。
おばちゃん辞めてからも、はじめてか…
「失礼します〜」
そう言って社員証のIDカードをスキャンして扉を開けた。
カチャカチャ鳴り響くPC音と電話の音が響き渡る中、おばちゃんの席に視線を移した。
黒髪のロングヘアーが俺の視界に入って…
「あの、すいません…」
後ろから声を掛けると華奢な肩がビクっとして、ゆっくりとこっちに振り返った。
「あ、はい」
「ども、営業の佐藤ですけど…」
「……はい、汐莉です」
「これ、もう…無理ですよね?」
握っていた領収書を見せると、俺の顔から領収書に視線が移った。
「あ、領収書!…二万円っ!?そ、それは大変!ちょっと待って下さいね、今至急…」
そう言った彼女は、自分がやっていた画面を下に下ろして、承認用の画面を立ち上げた。
カチカチとPCを操作していって…俺の領収書詳細を入力する。
ポンっとエンターボタンを押すと、“承認”されて…クルっと振り返った。
「大丈夫です、承認できました!」
カチっと伝票を印刷して領収書とホッチキスで止めると、処理済って書いてあるラックに入れた。
「ども…すいませんでした」
「あ、いえ…」
「じゃ…」
「あ、佐藤さん!」
名前を呼ばれて振り返ると、こっちをジッと見ていて。