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それから三日後、俺の元に来たのは「OKだって!」ってゆき乃の言葉だった。

S経理の住民が下の飲み会に参加するのは結構な異例で…俺は一人でソワソワしていた。


「おう!好きな女出来たんだって?」


そう言われて振り返ると、良平がいやらしく笑っていて…。

いるはずもないゆき乃が隣で笑ってるように見えて、でっかく溜息をついた。

椅子を反対向きにして隣に座る良平は、嬉しそうに俺を見ている。


「好きとか、んなこと言ってねぇーし!」

「そう?なんだ、お前も早く温もり見つけた方がいい…そう思ってたから」


アホだ、どいつもこいつも…。


「なんだそれ」

「S経理の汐莉さん誘ったって?噂んなってんぞ」


思いがけず、汐莉さんの名前に、俺は内心すげぇドキっとしつつも、しらん顔で良平を見る。


「そう、あの人お世話になってるから!」

「ふ〜ん、お世話にねぇ」


意味ありげにそう言う良平に、又腹が立つ。

彼氏も彼女も、ここのカップルは嫌な感じだな…。


「そうだ、汐莉さん歌うまい人好きらしいよ?これゆき乃情報な」


ポンって良平が俺の肩に手を置いて、クスクス笑いながら出て行った。


別に想いを否定してるわけじゃない…。

まぁ、ぶっちゃけると…

S経理自体が上流ってよく言われてる通りの、美人な人だったから。

電話で話してる時はツンケンした冷めた人間だって毛嫌いしてたけど、

実際会った汐莉さんはツンケンの欠片もなくて、むしろちょっと落ち着きのない可愛らしい人だな…ってのがこの前の印象。

会ったっていっても、その時だけだし…

そんなすぐ恋って訳にもいかないだろうし!

まぁ、あっちが俺を好きっていうなら考えちゃうけど…!


「なに、笑ってんすか?」

「え?」


振り返ったら直人がいて、俺を変な目で見ている。


「お前、煩さいよ!そんなんだからフラれるんだって!」


そう言ってやったら、又デスクを叩いて出て行ってしまった。

どうも、最近機嫌がよくねぇらしい。

ま、俺にはどーでもいいけど!