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それは勿論ながら“酒”が好きって言ったんだろうけど…

なんせ俺の目ぇ見て言うもんだから…「俺も好きだなぁ」なんて返してみたら、ちょっと赤くなっちゃって!

イケル!


「あ、この後カラオケ行くから汐莉さんも来て」


すかさず腕をちょっと強引に掴んでそう言う。

耳元にちょっとだけ顔を近づけて…


「え、いいの…?あたしなんかがお邪魔しちゃって…」

「いいから!カラオケは俺らの仲間だけだから、気兼ねしないと思うよ」


そう言いながら腕を離して髪を一撫でしてみたら、一瞬だけ目を大きくかっぴろげて…

また少し赤くなった…――

あー、あ――――

やべぇわ、これ…


たぶん俺、……好きだわ。


そうしてお開きとなった一次会。

偉いさん等は又場所を変えて飲みに行くとのことで丁寧にお見送りをしたわけで。

ようやく俺らも好きにできる時間がきた。

行きつけのでかいカラオケBOXに異動した。


「点数つけて対戦しま――す!」


酒も入り盛り上がりを見せる奴らはいつもそうで、男女で組め!って指令のもと…

ゆうても、男が女を選別するわけで。

不安そうな顔の汐莉さんの隣「俺、お前〜」って音痴で有名な良平に選ばれたゆき乃が「いやぁぁぁぁぁ〜〜」って悲鳴をあげていた。


「何でだよっ!」


バッコンバッコン!ゆき乃に突っ込む良平が可笑しかった。


「最悪、最悪、あたし絶対篤志がよかったのに!」


ブツブツ言うゆき乃の隣にいる汐莉さんの腕をグイって掴んで自分の方に引き寄せた。

同時に上がる「ヒュウ〜〜」って歓声に、俺は調子に乗って汐莉さんをそのまま抱き寄せた。


「安心して、俺うまいから!」

「ホント?」


笑ってそう聞く彼女からは、決して“嫌”なオーラは感じとれなくて。


「篤志くん満更でもないよねぇ」

「ん〜珍しいなぁ〜篤志があんなの…」


そんな声を囁く美桜とケンチ。


「なんかお似合いだね」

「え?そう?俺らには適わないでしょ」


あくまで自分達が一番でありたい啓司と莉子。


「すごい綺麗な人だね…何か憧れちゃう」

「まぁ…でも俺は…」


何とも可愛らしい香澄ちゃんと哲也。