「ご馳走さま〜」
シャワーを浴びたなっちゃんと一緒にご飯を食べ終わって食器洗いをし終わった私はそのままなっちゃんの家に泊まるつもりで。
勿論幼馴染みの私達にはこんなこと日常茶飯事で。
かといって泊まる部屋は客間だけど、ほとんど私が使っている。
「何か雨すごいね。雷嫌だなぁ……」
「怖いの?」
キョトンとソファーに座って私を見上げるなっちゃんだけど、私が雷苦手なことは知ってるはずだよね。
「べっつに!」
だからわざと強がってみせるけど、ゴロゴロと地味に近づいてきているその音に内心はビクビクしているんだ。
「あははっ!風呂一緒に入ってやろーか?」
何故か立ち上がろうとするなっちゃんに、私はタオルに巻いた下着を抱えて「断るっ!!」そう言ってパタパタ早足で洗面所に逃げた。
後ろから乾いたなっちゃんの笑い声が聞こえた。
洗面所の締めたドアに背をつけてドキドキする胸の鼓動を感じてしまう。
あー私の気持ち、バレてそう。
実際なっちゃんが追いかけてくるなんて変態的なことは当たり前になくって。
とりあえずさっさとあがってなっちゃんの側に行けば安心できるかなって。
そう思って先に髪と体を洗ってようやく湯船につかって数分たった時だった。
窓を打ち付ける雨音に紛れて、空がピカッと光った次の瞬間、ドッカン!!
何ともいえないその音にビックリしたら、音も立てずに真っ暗になった。
「ぎいやああああああ――――!!!」
びっくりして悲鳴をあげたら、バタバタ足音が聞こえて「どうしたっ!?」お風呂場のドアがガラリと開いた。
はっ!?なっちゃんっ!?
そう思ったけど真っ暗で影しか見えない。
「なっちゃん停電っ!!怖いよ〜」
もうなんだかパニックになっちゃって涙がこみ上げてくる。
「ちょっと待ってろブレーカー」
そう言ってこの場から去ろうとしたなっちゃんに「ダメっ行かないでっ!!!ここにいてっ!!」……思わず叫んでいた。
ポチャンって音になっちゃんがゴクッと唾を飲み込んだ音が響いた。
「とりあえず逆上せるから、出ろよ」
そう言われて。
「う、後ろ向いてて」
「いや向いてるよもう…」
「絶対振り向かないでよ?」
「真っ暗だから見えねぇーと思うけど…」
「それでもダメっ!」
「なんで?」
「……――――は?」
「冗談だよ、早くしろ」
「あ、うん」
ポチャンと湯船から出た私に、真っ暗な中タオルを私の方に差し出してくれているであろうなっちゃん。
それをすぐさま身体に巻いてふぅ〜と溜息をついた。
「服着た?」
ちょっと慌てたようななっちゃんの声に「え?まだ」そう言った瞬間、再び空が光ってドカン!!と雷が鳴り響く。
「いやああああ―――!!」
後ろからなっちゃんの背中に力の限り巻き付いた。
「やだやだやだやだやだやだっ怖い怖い雷怖いっ!!!」
バタバタ暴れる私を「おまっ、落ち着けって!!」なっちゃんが何か言ってるけど全然耳になんて入ってこなくて、更にバタバタ暴れる私の腕を引き寄せると、くるりと反転してそのまま私を正面から抱きしめたんだ―――――――