信じがたい事実3


結局ご飯の途中でユーセイに抱かれちゃって、冷めたご飯を温め直してまた食べた。

それから2人で一緒にお風呂に入って、またベッドで抱かれて…

翌朝目覚めたユーセイの首に小さなキスマークをつけてやった。

そして、スマホには夏喜からの着信。


「ユーセイ。今夜夏喜に会ってくる。」
「え?」
「もう会えないってちゃんと言うから終わったら迎えに来てくれる?」
「はい。」
「ありがと。」
「はい。」


ちょっとだけ不安げに私を見たユーセイは、小さな小瓶を私にくれて。


「これ、つけて行ってくれませんか?」
「え?」
「僕の香水。これつけて行って欲しいです。」
「うん、分かった。」


駅までBMWで送って貰った私は、遅刻ギリギリで出勤した。

その日、久しぶりに八木からユーセイと同じ香りがしたんだ。



「雪乃ちゃんちょっと外回り行ってくるね。」


そう言ってネクタイを締め直す澤くん。クールビズな夏だけど、外出の時はきちんとネクタイを締め直すのは澤くんらしいと思うわけで。

斜め前のポンコツ八木なんてラフにYシャツを開けている――――


「雪乃ちゃん!?どうかした?」


澤くんに顔を覗き込まれて苦笑い。


「うううん、別になんでもない。あ、セブンカフェ帰りに買ってきて?あれ好きで。」
「了解!八木も飲む?」


優しい澤くんはポンコツ八木にまで声をかけてあげて。顔をあげた八木が当たり前に私を見た。目が合ってすぐに視線を逸らした八木は「あ、ご迷惑でなければ。」なんて頭を下げた。

澤くんは、ポンっと八木の肩に手を置いて「雪乃ちゃんを頼むぞ。」なんてまるで兄貴発言。だけど不思議と澤くんの身内みたいな言葉は嫌じゃない。


「あ、はい。」


真面目に答えた八木が、遠慮がちに私を見る。胸がモヤモヤして眉間にシワがよっているのがわかる。

何かが引っ掛かる。