「…転職、しようかな。」
「…マジで!?」
ベッドの上、見上げた先の夏喜がちょっとだけ驚いた顔。これから挿入ってところでそんな言葉を発した私にポンって夏喜が頭を撫でると、ゴムをつけたそれを子宮に中に挿れこんだ。
肩の力が抜けて、身体の奥から快感が湧き上がる。
「相変わらず、締め付けるな、雪乃…。」
ちょっと掠れた夏喜の声に目を細めた。あの日からずっと、夏喜とこうしてる。心配してくれているのか何なのか、毎日のように私を快楽へと導く夏喜に甘えて、自宅にすら帰っていなかった。…ユーセイが来たら困るし、一人じゃ眠れそうもないし。
「んッ、なっちゃん、そこ、気持ちぃッ…、」
顔を上げるとキスが降りてきて、心地良い快感を声にしたいのに、舌が絡まって籠った声しか出せない。苦しいのにこれがたまらなく気持ちがいいと思う私はドMなのかもしれない。
円を描くように腰を回す夏喜は、下から見ても完璧なルックスで、この顔になら何されてもいい…ぐらい思っている。こんな事する仲だから、本気で付き合ったら泣きを見るだけ。顔のいい男は信用できない。
ひとしきり事が終わると煙草を咥えた夏喜がまじまじと私を見た。
「…一緒に住む?雪乃。」
「…は?」
「冗談抜きで。俺雪乃となら構わないよ。」
何を言ってんだ、この男は!?私に対して何の感情も持ってないよね?夏喜…。
「冗談にしか聞こえないんだけど?」
「なんで?」
「なんでって、私達別に好きとかそんな感情なくない?」
…身体だけの関係なんてそんな覚めたもんで。もしも夏喜に感情があるとしたら、私はもうこの関係は続けられない。
今更夏喜を好きになんてなれない。
「雪乃がそう思ってるだけだろ?」
…どういう意味?