別れの先へ1


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「やっと会ってくれた。」


私を見て安心したように微笑む夏喜。ちょっと見ないうちになんていうか落ち着いた?

金髪だった髪も落ち着いたブラウンで、服装も派手だったけど、黒ずくめ。


「うん、返事しにきた。」


カフェで向かい合って座る私達。夏喜はアイスコーヒーを一口飲むと「それで?」話を切り出した。スッと頭を下げて小さく言った。


「ごめんなさい。」
「…まぁ、分かってたけど。」


顔を上げるとちょっとだけ苦笑いの夏喜がいる。こんな顔、するんだ、夏喜も。


「本当にごめんなさい。なっちゃんに真剣だって言われて、自分がどれだけ最低なのか気づいた。本気だなんて思ってなくてごめんね。」


無言で私を見つめる夏喜はまるで分かりきった顔で、ふぅーっと背もたれに身体を投げ出した。胸元のポケットから取り出した煙草を咥えて火をつけると白い煙を口から吐き出した。


「アイツとより戻したの?」
「…うん。」
「よかったな。」
「…なっちゃん、ありがとう。」


夏喜がいなかったらユーセイとちゃんと向き合うなんてこと、しなかったかもしれない。それくらい夏喜は私に影響を与えた。

この人がいなかったら私とユーセイの今はない。今まで一人で生きてきた気でいたけどそんなのは大違いもいい所。周りの人に支えられて人は生きている。少なからず私の周りには心配してくれるハルがいて、澤くんがいて、ちょっと騒がしいけどそれでも懐いて仲良くしてくれる香澄ちゃんも莉子ちゃんもいる。

そして、夏喜も。


「なっちゃんがいなかったら誰とも向き合う事の出来ない寂しい女だったと思う。」
「そう。」
「うん。本当に感謝しきれない。」


煙草を灰皿で潰すと「最後ぐらい奢るよ。」ニッて笑ってお店を出た。