大好きな照れ笑い5


「すごーい、こんな都会でも星が見れる場所なんてあるんだ!?」
「今日はたまたまですよ、月が明るすぎても見えないし、空が曇ってても見えないし。」


1時間程度車を走らせてちょっとだけ山の方にやってきた。車から降りると吃驚するくらいの星空が広がっていて、少し肌寒くなってきた平成最後の夏が終わりを迎えるのを感じていた。


「二人きりですね。」


さすがに平日の夜遅くにこんな場所に車を走らせる人なんていなくて、BMWに寄り掛かった勇征の胸に寄り掛かる私を後ろからギュッと抱きしめている。耳を掠める唇がくすぐったくてそれがまた心地も良い。はぁって、小さく溜息を零す勇征がキスしたがってるのを肌で感じる。


「勇征って甘えん坊?」
「え?そう、ですか?」
「うん。」
「…え、嫌いですか?」


焦った声に内心爆笑。嫌いだったらすぐに離れてるから。クルリと勇征の腕の中で反転すると当たり前に目が合う。肩に手を乗せてそのままちょっと背伸び。勇征の首の後ろで腕を交差すると胸とお腹がぴったりくっつくわけで。


「好き。どんな勇征も、好き。」


耳にキスをするとカクンって勇征の膝が揺れて笑う。慌てて私の腰に腕を回して吐息を漏らす勇征はやっぱり可愛くて、星空を見に来たはずなのに、結局私達は何度もキスをして抱き合って甘い時間を過ごしたんだ。



ドライブを終えて勇征宅に帰ってひとしきり愛し合ってベッドでまどろみ中の私達。勇征が私を抱きしめながら色んな箇所に小さな音を立てて口付けをする。


「あ、そうだ。俺会社に行く時、眼鏡とった方がいいですかね?」
「はっ!?ダメに決まってるでしょ!」
「え、ダメですか?」
「当たり前よ。こんなかっこいい勇征に気づかれて女にモテたら最悪。これは私だけのモノ。」


勇征に落ちるのは世界でたった一人、私だけ。


「雪乃さんが好きでいてくれるならなんでもいい。あなたは俺の高嶺の花だから、これからもずっと綺麗に咲いててください。」


高嶺の花って、思わず笑うとギュッと抱きしめられる。大好きな勇征の香りとこの温もり。


「うん。」