「一回で止めときゃいいのに、なんでまた…って思うんだけど、亜嵐くんに触れられると身体がギューって熱くなって止められなくて…。」
等々健太くんに「別れよう」と言われてしまった香澄が泣きながらうちにやってきた。
ごめんね香澄。私にはもう何も言ってあげられることがないの。だって私も同じ。頭でも心でも陸ちゃんをすごくすごく愛しているって思うのに、慎くんの誘いがどうしても断れない。出会って一週間で抱かれて…それから週一のペースで会ってるなんて誰にも言えない。陸ちゃんにも慧人くんにも、香澄にも。
「とにかく今日はうちに泊まっていいから。明日ちゃんと健太くんと話しておいで。」
「…ぐすん。ごめんね、莉子。」
「うん。」
私のベッドを占領して香澄が眠りについた頃、陸ちゃんがこの部屋に帰ってきた。毎週水曜日はジムに通っていて筋肉仲間と飲んで帰ってくる。
「…え、健太が別れようって!?アイツそんなこと一言も俺に言ってねぇし。なんだよなーたく。」
片手でネクタイを緩めた陸ちゃんがそれをするすると外すのがまた文句なしにかっこいい。つい見とれていると「ん?どした?」首を曲げて顔を覗き込まれた。
「…ううううん。陸ちゃんって何やっても絵になるなぁ〜って思って…。」
「こら。香澄ちゃんいんのに、オオカミに変身しそうになるだろ!」
ガオガオってわざとはしゃぐ陸ちゃんにクスって笑う。だから陸ちゃんのモリっとした上腕二頭筋に触れて「今日はナシ?」って聞くと…ちょっとだけ眉毛を下げた陸ちゃんが私の腕を引っ張ってお風呂場へ直行。
「あ〜り!ここならまぁバレないんじゃねぇ?」
パチってウインクしてキスをする陸ちゃんにギュっと抱きついた。慎くんよりも理性がきかないのは陸ちゃんで。見つめられるだけで全てを捧げたくなる。
「ンッ、」
心地良さで盛れる声を陸ちゃんがキスで塞いでくれた。