みんな始まりはほんの遊び程度なのかもしれない……
本気になんてならない!って。
一度だけって……
それが抜けられなくなるのは――――――
「相手次第か…」
「え?なに?」
勇征くんの部屋のベッドの上、私の肌をくまなく愛撫している彼は、黎弥との愛し方とはとうてい違う。
きっと勇征くんもそれなりに自信はあるんだって思う。
思うけど…
「待って待って…」
「え?」
顔を上げて私を見下ろす勇征くんは年下なのにすごい色っぽい。
女の私より遙かに色気をまとっていて…
「何か色々壊れそう…」
「へ?壊れるの?え?痛い?気持ちよくねぇ?」
そうじゃなくって…
気持ちがよすぎてどうしようっ!!!
…絶対に黎弥以上の人なんていないって思っていたのに、あり得ない!!
なにこの心地良さ…。
この子、ずるい。
私の身体もってっちゃう…
「勇征…」
「あ、呼び捨てヤバ。アニキの彼女抱いてる俺って…すげぇ最低じゃん。でも…―――ゆき乃さんの身体ヤバイ」
「身体だけなの?」
「違うよ。最初に落ちたのはココ…」
チュって胸を舌で吸う。
それだけですごい快感。
「俺のこと分かってくれた人、初めて…」
「それはでも、そうなのかな?って思っただけで」
「それが今までいなかったんだもん」
嬉しそうにそう言うけど。
単に彼の性格をそれほど知っているわけではなかったものの、黎弥の話によく出てきていたせいか、勝手なイメージを膨らませていただけなんだけど。
それでもそれを言葉にしただけで、見る目が180度変わるなんてこともあるんだって思った。
いつどこで恋に落ちる要素があるかなんて誰にも分らない。
同じように別の人を分析した結果を伝えたところで、恋に落ちる可能性は極めてゼロに近い。
きっと、勇征くんの中でのトラウマなのか、大事なとこをついたであろう私に、心惹かれてくれたんだって…
それにしても、先輩の彼女に手出す気になったことがすごいと思う。
普通なら、そう簡単に手は出せない。
あ、そっか…
簡単かどうかも、きっと本人のさじ加減なのかもしれない。
「だから俺、ゆき乃さんのこともっと知りてぇ…」
「勇征くん…」
「今は俺だけを見てよ…」
「…ん。来て…」
手を伸ばすと、ギュっと私を抱きしめた。
そのまま激しく舌を絡め合う。
チュっとリップ音を出して鎖骨へ移動した後、胸の回りを舐めていって…
「ピンク色って綺麗だね…ココ黒いだけで男ってテンション落ちるんだよ、何気に…」
突起を口に含みながら喋るから舌と歯に当たって痛痒い。
噛まれるとかあり得ない!って思っていながら、いざそうされたらそれはそれでいい心地良さだった。
「ウエスト、細いね…。アニキずりぃ、毎晩この身体抱いてると思うと、すげぇ嫉妬…」
ハァ…ハァ…って吐息を零しながら私の身体を舌と指で快楽へと導いていく。
自分でも吃驚するくらいの積極性が出ているのか…
焦らされている彼の指を咥えて舌で転がす。