「仮装衣装どうでした?」
「え?衣装?」
「はい。じつは気になってあんま集中できなくて…」
髪に手を当てて照れる慧ちゃん。
やばい、めちゃくちゃ可愛い。
触れるか触れないかのこの距離がもどかしくて早く埋めたくて…
「あの、サ…」
「内緒!当日のお楽しみだよー!」
正面にいるゆき乃が私の言葉を遮ってそう言った。
「ですよね!じゃあ後1日我慢します。楽しみだなぁー」
「慧ちゃんも仮装するんだよね?」
「もちろんしますよ!それがルールですよね?」
「うんまぁ。無理やりついてこなくてもいいのよ?コイツらに…」
騒いでる男子達を見てそう言うと、慧ちゃんはふわりと微笑んで首を振る。
ふわふわの髪が揺れて女子みたいに甘い香りがしたなんて。
「先輩達みんな優しいから。僕は仲良くしていただけて最高に嬉しいっす」
「そんなもんかなぁ」
「汐莉先輩と付き合えたらもっと嬉しいけどね…」
サラリとそう言うんだ。
みんなそれぞれ話し込んでるからって、分からないからって、こんなに人が沢山いるのにそう言うんだ。
何だか言われた私のが真っ赤になって俯く。
「ずるいよそーいうの。私だって…」
「あ、すいません!返事はいつでもいい!とか言っといて、今のは催促とかそーいうんじゃないんで!ゆっくり答え出してくださいね?」
答えなんてとっくに出てる。
でもこんな所じゃ言えないし。
「……うん」