連れてこられらたのはダンス部の部室で。
電気を付けずに入ったらちょっと薄暗い。
でも慧ちゃんの顔は見えて、二人きりの空間にドキドキする。
「さっきの、返事にとっていいですか?」
「…うん。ずっと言わなきゃって思ってたんだけど、タイミングがつかめなくて。慧ちゃんに付き合って欲しいって言われた時すごく嬉しくて。ゆき乃と一緒にダンス部見ているうちにいつの間にか私は慧ちゃんばかりを目で追っちゃってて…私も好き!慧ちゃんが大好き!」
「やべぇ、マジですげぇ嬉しい!」
感情的に大きな声をあげる慧ちゃんは初めてで。
でも次の瞬間ふわりと抱きしめられた。
……うそ、どーしよう?
え、え、キスとかするのかな?
え、ゆき乃とゆせくんもキスぐらいしてる?
ドキドキドキドキ……早鐘をうつ心臓が今なら口から吐き出せるんじゃないかってぐらい緊張していて。
「ごめん、収集つかないや」
そう言って照れくさそうに私を軽く離した。
でもその手は私の頬を撫でていて、ゆっくりと唇の上を慧ちゃんの細くて長い指がツーっとなぞる。
見つめる瞳は甘くて熱い…
「汐莉先輩」
不意に名前を呼ばれてドキッと肩を竦める。
「キスしていいですか?」
やっぱりよ!
どうしよう、できるかな?
「私したことない…」
「うん、僕も。初めてです」
「そうなんだ、それは嬉しいかも」
「僕も。汐莉先輩とする為に誰ともしなかったんだって…」
臭いセリフでも決まっちゃう慧ちゃん。
ドキドキしながら私はそっと目を閉じた。
すぐに慧ちゃんの熱い息が頬にかかって、チュッと小さく唇が触れた。
数秒触れたのち、ゆっくりと離れて見つめ合うと、二人とも真っ赤で。
思わず同時に吹き出した。
「すげぇ緊張しました」
「わ、私も…」
「もっかいしてもいい?」
キュンとしながら私はコクっと頷くと、ぎこちない慧ちゃんの唇が小さく何度も触れたんだ―――