苦笑いでネコから目を逸らすも「まさか、より戻しました?」確信的なネコの言葉にまた苦笑い。でもそんな私の態度にネコはパアーって表情を明るくさせて。
「否定できないんですね!んふふ。」
「そんなに嬉しい?」
「そりゃ嬉しいです!」
「そっか。」
「…あ、だから直人さんなんかちょっと余裕があったんだ!ふは、分かりやすいなぁ、2人とも。」
納得。て顔で頷くネコの次の言葉にちょっとセンチになる。
「ゆせくんも、何かしら気づいたからわざわざ見せつけるようにキスしたんじゃないですかね。」
…そうなの?ゆせ。それが本当ならゆせはどんや気持ちで直人と出て行った?
ソファーの上、膝を抱えてそこに頭を乗せる。
「…来週また2週間ロスに戻ることになったって、直人さん。それ聞いた時、今まで抑えていたっていうか蓋していたんだろう気持ちが溢れて止まらなくて、また置いていくの?って言ってて…。だから直人さんも、そんなわけねぇって…。」
思い出すだけでほんの少し幸せな気分になれる、そんな一時だった。雨で身体は濡れているっていうのに、直人の触れる箇所全てが熱帯びていたなんて。
きっと今顔を上げたら私は真っ赤で、それをネコにバレたくないのに、隣に座ったネコは、つんつんって指で私の腕をつつく。
「なあに?」
「キスしたの?直人さんと!」
前歯を見せてイシシと笑っているネコが顔なんて見なくても分かる。
「教えない!言わない!」
「やっぱり否定しないんだー!やるなぁ直人さん。ゆせくんダメージ大きいだろうな。」
照れたり、切なくなったり、ネコと一緒にいると、感情が行方不明になる。
「よかったね、雪乃さん。やっとやっと素直になれたね!」
よしよしってネコに頭を撫でられて顔を上げた私は真っ赤で、やっぱりネコに爆笑された。