漆拾弐 独り占め


耳を存分に舐め終えて視線をなっちゃんに移すとトロンとした目で舌を出していて、それをまた私が吸い上げるとなっちゃんがブルっと震えた。

真っ赤な顔で私を見上げるなっちゃんは「…ヤベぇ」を繰り返している。

ハムって下唇を甘噛みされて、そのまま今度はなっちゃんが私の首筋を強く吸い上げた。

チロチロと舌で舐めまわしながら、一点を吸い上げるなっちゃんのマーキングにほんのり胸が熱くなった。


「私も後でつけてもいい?」


自分ばっかりずるいってそう言うと、嬉しそうになっちゃんが笑うんだ。

胸の奥がキュンとする。

いつもツンケンしているなっちゃんが私の前でだけ見せるその笑顔にどうしようもなく心が浮かれる。

もしかしたら私は、ずーっと前からなっちゃんの事をそんな風に見ていたのかもしれないなんて。

胸の突起を口に含んでハムッて甘く舐めるなっちゃんの髪をやんわりと撫でながら快感に顔を歪める。

この人をずっと独り占めしたかったのかもしれない。


「夏喜…」


名前を呼ぶと顔をあげるなっちゃんは高揚してかなり興奮状態にある。


「キスして、ゆき乃…」

「ん、」


頬に手を添えて舌を絡めるとなっちゃんのボクサーパンツの中がクッと硬くなった気がした。

キスを繰り返しながらなっちゃんのそこを手で撫でる。

上から滴り落ちるシャワーのぬるま湯が乱れる私達の身体を更に濡らしていって…


「脱いで、」


なっちゃんのパンツに手をかけてそれを下に引き抜いた。

一度見た事のあるそれは、あの日とは大違いで、斜めに元気よくそそり勃っている。


「恥ずかしいなぁ、もう。」


今更な言葉を口にするなっちゃんが一々可愛くて私はそれを指で握るとスッと一度上に抜いた。


「ああ――――!!!!」


堪えきれず盛れたなっちゃんの喘ぎ声に私の身体も確実に反応している。

椅子から立たせたなっちゃんをシャワールームの壁に押し付けて唇から顎のライン、喉仏を口に含むと変な声が盛れた。

バンって壁に手をついて堪えるなっちゃんの首筋、鎖骨…ピンっと尖った突起を舌で舐めるとビクンってなっちゃんが震えた。

だから執拗に突起を舌で転がすとなっちゃんからまた小さな喘ぎ声が盛れて、そんな事が一々可愛いんだ。

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