ふぅーっと息を吐いた樹は、私の身体を触りながら立ち上がって、まだ呼吸の落ち着かない私に強引なキスをする。
鼻から漏れる息と、絡まる舌の甘い音。
それに加えて樹の熱い吐息に酔いがいっそう回る。
身体を巻き付けるから、樹のそこがめちゃくちゃ硬くなっているのが分かって。
そこに手を添えると「アッ、もう。めちゃくちゃ我慢してたのに。」ちょっと照れた顔を見せる樹が愛しくて。
てかそんな顔、見たことない。
女の前でだけ出す顔、やっぱりズルい、反則!
樹のベルトに手をかけた瞬間、誰かが寝返りを打った音がして慌てて離れる。
乱れた服を直す私を隠すように立つ樹の奥、
「あれ?樹来とったん?」
聞こえた壱馬の声にワイングラスを片手にそれを飲み干した。
バレて、ないよね?
「壱馬さん強いのに珍しいっすね。」
「んー。寝不足やって。適当に飲んでって。」
そう言うと私を見て手を伸ばす壱馬。
「寝よ。」
「うん。いっちゃんごめんね、私も眠くなっちゃった。」
「はは。二人とも夜はちゃんと寝てください。北人さん起こして帰るんでごゆっくり。」
爽やかスマイルを飛ばす樹に、なんの疑いもない壱馬が、私を寝室へと連れてってそのまま一緒に寝た。
いや眠れない!
ちょう中途半端で眠れないよーこっちは。
樹のバカァ!!てか、壱馬のバカァ!!起きてくるなぁー!!
そんな私の心の叫びが届くことも無く、お預けになったその日から3日後、壱馬の目を盗んで樹の部屋に行った私は、最後まできっちり抱いてもらったんだ。
それからずっと、表向きは壱馬の彼女として振舞っているけれど、空いた時間を使って樹と密かに逢う日々を送っていた。