スイッチオン


長いお昼休憩から戻ると、マウント女子達の冷たい視線が飛び交う。こんなものはもう馴れっこで。その日その日で健太が連れ歩く女にその視線が送られることは日常茶判事だ。

プレゼンの内容は、ジュエリーのCMで若手モデル起用が条件だった。すぐ様私達はチームを組まれて2週間後のプレゼンに向けて取り掛かる為の会議が執行された。


仕事モード全開の健太が、髪をビシッと固めるとやっぱりかっこよくて。隣に座って仕切る健太のこーいう姿はできればほかの女には見せたくないとまで思ってしまうんだ。

広報の青山さん、営業の坂本さん、と企画の私。そして副社長の健太。このチームでジュエリーのCMを取りにいく。


「若手モデルやろ?正直誰がええんか分からへんねん。雪乃ちゃんどうや?」


今どき事情に疎くてよく営業が務まるなぁなんて思いながらも、坂本さんの話術はたくみで、なかなかのもんだって有名だった。


「そうですね、最近だとITSUKIとか、NATSUKIとか、HOKUTO、YUSEIあたりもかなりきてるんじゃないかなーって。この4人のどれかで起用できたら自信がもてそうです。」


パチンっと指を鳴らして「それで。」青山さんがウインクつきで笑った。


「いやでもめちゃくちゃ忙しいんじゃないかな、とくに、ITSUNATSUは映画もやるって噂ですよ。」
「けどこっちの撮影なんて1日で終わるでしょ?1日開けてもらうぐらい余裕。」


健太がニヤリと口端を緩めた。


「じゃあ副社長がアポ取ってくださいね?」
「任せろ!」


トンっと胸を叩いた健太に若干の苦笑い。そううまくいくものかな?いくら健太でもさぁ。

なんて思っていた私に3日後、健太がピースで私達チームの前に顔を出したんだ。