「うわ運命!あっちも飲んでるって!合流する?どーする?」
「するする、どこ?」
「えっとね、あ、近い!反対側の店だ。」
チラリと2人の視線が私に飛んでくる。どーする?って、無言で言ってるのが分かる。さすがに分かる。
「浮気じゃないよ、莉子。嫌なことはね、引きずらない方がいい。」
「解消して貰えばいいよ、かじゅまに!」
ニコッて笑う香澄の笑顔が屈託なくて、その笑顔を見ただけで1人で抱えていた肩の荷がポトっと落ちたような感覚だった。
「大丈夫、いざって時は全力で守ってあげるから!ね、行こう?」
汐莉の強さに眉毛が下がって泣きそうになる。面倒なことが大嫌いって言ってる2人だけど、いつだって他人の悩みに付き合ってくれる。2人がいるだけで、自分は1人じゃないって思えるんだ。有難い、本当に。
「うん。行く!」
「やったー!北ちゃんに逢える!」
ガッツポーズをする汐莉に、ゲラゲラ笑ってる香澄。そこかーい?って思ったけど、何かあっても私も2人のこと守るからね。
そうして私達はこちらでのガールズトークを終えて彼らの待つ飲み屋へと移動したんた。
「あ、ねぇ壱馬くんいるの?」
「さぁどーだろ?」
「え、そこ重要!聞いてないのぉー?」
「いるんじゃん、たぶん。」
適当すぎる!でもそのフランクな明るさに救われてる部分も多いし今日は許してやる。いざ、出陣!
汐莉の北人くんに聞いた部屋番号をノックする。てゆうか個室?私達よりいい店で飲んでるし、若いのに。
「あ、莉子さん!」
後ろから呼ばれて振り返ると壱馬くん。昼間あった服装の壱馬くんが嬉しそうに笑顔を見せてそこにいた。
「トイレ行ってて。また逢えて嬉しいっす。」
ふわって笑うその顔は可愛くて、伸びた前髪がクルクルしていてトイプードルみたいな壱馬くん、やばい可愛い!