「はい、これ!」
北人に今日は海青と帰るって言ったら「俺も逢いたいから終わったら連絡して、待ってるから。」って。なんか、彼氏みたい...。
海青が焼き芋を半分におってわたしに差し出してくれた。
「ありがとう。」
「うん。こーやってゆき乃ちゃんと二人で帰ってみたくて。ちょっと寄り道しながら、今日あった事話しながら。あーでもない、こーでもないって...そーいうの、ゆき乃ちゃんとずっと話してたいよ、俺。」
海青のこと、嫌いじゃないしむしろ好きだけど...、
「海青...、」
「分かってる、最初から俺のことなんて眼中ないの。でも俺は本気だった。」
「......、」
「ずっと好きだった。これからも好きでいたい...けど、ゆき乃ちゃんが困るならキッパリ諦める。」
慎に言われた言葉が頭の中を過ぎった。もしもこの海青の告白を受けて海青の彼女になったとしたら、きっとわたしは慎の言う通り幸せなんだと思う。優しくて年下だけど守ってくれて。一緒に居たらいつかわたしも海青に同じ気持ちを返せるように、なれる?
「あの、わたし...、ごめんなさい。...気になる人がいる。だから海青に同じ気持ちは返せない。海青の事、友達として、後輩として大好きだけど、ココが痛くなる気持ちじゃない。」
胸の上にそっと手を添えて海青を見上げると、ちょっとだけ泣きそうな顔。
「はぁーやっぱそうか。...うん分かった、キッパリ諦める。だから教えて...ゆき乃ちゃんのココにいる奴。」
トンって自分の胸を拳で叩く海青に、わたしは小さく答えた―――――――