No.1な彼

「私がどこにいようが武斗には関係ないでしょ?…てかそれ知ってどうするわけ?」

いつもの癖でキツイ言い方になってしまったけれど、武斗が私の居場所を知ったら父親にもバレてしまいそうで怖かった。

「いや、あの…どうもしないけど…ただ気になって…。」
「ふーん。…でも、絶対に教えない!…てゆうか私のことはもうほっといて!」

私はそれだけを言い放ち、きびすを返して食堂へと続く廊下を急いだのだった。

**********

――その頃、置いてきぼりにされた亜季と武斗は…。

田辺たなべさんは麻弥ちゃんがどこに住んでるかとか知らないの?」
「私も聞いてないね……。ごめんね…。でも、たとえ知ってたとしても麻弥の許可なしでは教えられないわ!…つかあんたも頑張るね?佐倉には麻弥を扱うことなんてできないと思うけど…。」
「うん、それでも昔から僕には麻弥ちゃんだけだから。だからやれるだけのことはするつもりだよ。てか田辺さんにも話してないんだね。わかった、ありがとう。」

武斗はそう言葉にするときびすを返して亜季の前から去って行った。

暫しの間、それを見送った亜季は慌てて麻弥を追い掛けて食堂へと向かったのだった。


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