「え?」
ミナトさんのそんな言葉に更に
――ご両親がいない?
…う、うそ………?
確か…
そう心の中で呟きながら以前の
「それ…本当、ですか?」
「うん、本当だよ。ヒロさんが言ってたからね。」
ミナトさんのそんな返事に私はこの人が言っていることが正しいのか…。
「す、すいません…私、お手洗い行ってきます。」
「うん、行ってらっしゃい!」
ミナトさんのその返事を聞き、私は化粧室へ駆け込んだ。
少し頭の中を整理したいと思ったからだ。
――数分後。
やっぱりどちらかが正しいのかなんてわからなくて…スッキリしないまま私は化粧室から出た瞬間のことだった。
「麻弥!」
突然低音の声で名前を呼ばれて顔を上げると、そこには怒ったような表情で立っている
「…ひろ…と…」
「お前、こんな所で何やってんの?ここは未成年が来る場所じゃねぇんだけど。」
「ご、ごめんなさい…。」
昼間とは違う
「…で、でも…。」
「は?でも…何だよ。」
「…でも…
「は?…なにそれ。んなもん見ても面白くもなんともねぇだろ。」
最初だけワクワクしながら
――あの
そんなことを思ってしまったんだ。
たとえそれが仕事だとしても…"嫌だ。" ─とさえ思ってしまった。
そう思ってしまった自分の気持ちにやっぱり私は
「そんな事より、遅くならない程度に家帰れよ。」
「……。」
「麻弥!聞いてんのか?」
「え?あ、何?」
「だから帰れって言ってんだよ。麻弥、明日も学校あんだろ?」
「う、うん…。」
「てかお前ら金あるのかよ。」
「え?あ、いや。私はないけど、亜季が…。」
――そうだ。私お金ないんだった。
確か今の所持金は…… 二千円とかだったはず。
「は?金ねぇのに何でこんなとこ来てんだよ。」
「亜季に誘われて…。」
「…"亜季"って…。マサと話してる子か?」
「うん。」
「ふーん。つかホストなんてロクな奴いねぇ――。」
「ヒロさん?」
ミナトさんだった。
「ミナトか…。」
「ヒロさんこんなところで何してるんですか?…って、あれ?麻弥ちゃんと知り合いなんですか?」
「ミナト!」
「はい?」
「コイツとマサと喋ってる女を帰らせろ!」
「え?何でですか?」
「いいから帰らせろ!」
「…はい。わかりました。」
